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チョウセンブナ(トウギョ)の飼育完全ガイド|日本の在来アナバス・泡巣繁殖・ヒーターなし飼育

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この記事でわかること

  • チョウセンブナ(トウギョ)がどんな魚か――日本に分布する「在来のアナバス(ラビリンス魚)」という独自の立ち位置
  • ベタ・グラミー・タイワンキンギョ(パラダイスフィッシュ)との決定的な違い(低水温に強く、ヒーターなしで飼える)
  • 無加温・屋外越冬を前提にした飼育のはじめ方(水槽・フタ・水草・餌のそろえ方)
  • オスが水面に泡巣を作って卵と稚魚を守る、感動の泡巣繁殖と、その観察・自由研究への活かし方
  • 在来種を飼ううえで絶対に守りたい「野外に放さない」という保全のルール

はじめまして、「日淡といっしょ」管理人のなつです。今回ご紹介するのは、わたしが日本の淡水魚のなかでも特別に思い入れのある一種、チョウセンブナ(朝鮮鮒)、別名トウギョ(闘魚)です。名前に「ブナ」とついていますがフナの仲間ではなく、なんとベタやグラミー、タイワンキンギョ(パラダイスフィッシュ)と同じアナバス(ラビリンス魚)の一員。つまり「日本にすむ在来のベタの仲間」とでも言うべき、とてもユニークな魚なんです。

なつ
なつ
熱帯魚のベタやグラミーは知っていても、「日本にもラビリンス魚がいる」と聞いて驚く方は多いんですよ。しかもヒーターなしで飼えて、オスが子育てをする――知れば知るほど面白い魚なんです。

当サイトには近縁のタイワンキンギョ(パラダイスフィッシュ)の飼育記事もありますが、チョウセンブナはそれとはまた違った「日本の在来種ならではの飼い方」があります。この記事では、熱帯魚としてのアナバスとはひと味違う、日本の四季のなかで楽しむチョウセンブナ飼育を、できるだけ正確に、そして楽しくお伝えしていきますね。

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目次
  1. チョウセンブナ(トウギョ)とは――日本にすむ在来のアナバス(ラビリンス魚)
  2. ベタ・グラミー・タイワンキンギョとの違い――低水温に強くヒーターいらず
  3. ラビリンス器官と空気呼吸――止水でも生きられる秘密
  4. 分布と生息環境――ため池・水田・止水域
  5. 飼育に必要なものをそろえよう――無加温・フタ・水草が三本柱
  6. 水質・水温の管理――無加温飼育と屋外越冬
  7. 餌――雑食性で人工餌から生き餌まで
  8. 泡巣繁殖の詳細――オスの子育てと自由研究の楽しみ方
  9. 混泳の相性――温和だが繁殖期は縄張りに注意
  10. 入手方法と婚姻色――どこで買える?
  11. 保全への配慮――野外に絶対に放さない
  12. チョウセンブナ飼育でよくある失敗と対策
  13. まとめ――日本の在来アナバス、チョウセンブナと暮らす楽しみ
  14. よくある質問(FAQ)

チョウセンブナ(トウギョ)とは――日本にすむ在来のアナバス(ラビリンス魚)

まずはチョウセンブナがどんな魚なのか、基礎からていねいに見ていきましょう。この魚の魅力は「日本の在来魚でありながら、熱帯魚と同じラビリンス魚」という二面性にあります。

標準和名・学名・分類

チョウセンブナの基本データを整理すると、次のようになります。

項目 内容
標準和名 チョウセンブナ(朝鮮鮒)
別名 トウギョ(闘魚)
学名 Macropodus ocellatus
分類 キノボリウオ亜目(アナバス/ラビリンス魚)
近縁種 ベタ、グラミー、タイワンキンギョ(パラダイスフィッシュ)など
サイズ おおむね5〜7cm程度
分布 朝鮮半島・中国東部、および日本の本州の一部
生息環境 ため池・水田・用水路などの止水〜緩流の浅い水域

「ブナ」と名前についているのでフナ(コイの仲間)と勘違いされやすいのですが、分類上はまったく別系統です。フナはコイ目ですが、チョウセンブナはキノボリウオ亜目(アナバス類)。ベタやグラミーと同じ、ラビリンス器官という空気呼吸の器官を持つグループなんです。

「トウギョ(闘魚)」という別名の由来

チョウセンブナはトウギョ(闘魚)とも呼ばれます。これは同じラビリンス魚であるベタが「シャムの闘魚(Siamese fighting fish)」と呼ばれるのと同じく、オス同士が縄張りをめぐって争う性質があることに由来します。とはいえ、ベタほど激しい闘争で知られているわけではなく、ふだんは比較的おだやかです。繁殖期のオスが縄張り意識を強めるのがその名残、というイメージで捉えるとよいでしょう。

なつ
なつ
「闘魚」という勇ましい名前のわりに、わたしの水槽のチョウセンブナはわりとのんびり屋さん。でも繁殖期になるとオスが急に頼もしくなって、巣を守る姿に「お父さんがんばってるね」と声をかけたくなりますよ。

体の特徴と婚姻色の美しさ

チョウセンブナの体は左右に平たく、ヒレが大きめでひらひらと優雅です。ふだんは地味な茶褐色ですが、繁殖期になるとオスは青や赤の婚姻色を強く発色し、体側にきらめく青いラインや、ヒレを縁取る赤が浮かび上がります。この発色は、同じアナバスのベタやグラミーに通じる華やかさで、「日本の在来魚にこんなにきれいな魚がいたのか」と驚かされるほどです。

学名の種小名「ocellatus(眼状斑のある)」が示すように、エラぶたの後ろあたりに目玉模様のような暗色斑が出ることもあり、これも見分けのポイントになります。

同じラビリンス魚との関係を整理

チョウセンブナは「アナバスの一員」と言われてもピンと来ないかもしれません。観賞魚として身近な仲間と並べてみると、その立ち位置がよくわかります。

仲間 主な分布 飼育水温の傾向 泡巣繁殖
チョウセンブナ 東アジア(日本の一部を含む) 低水温に強く無加温で可 する
タイワンキンギョ(パラダイスフィッシュ) 東アジア・東南アジア 比較的低水温にも耐える する
ベタ 東南アジア(熱帯) 高めの水温を好む する(多くの種)
グラミー類 東南アジア(熱帯) 高めの水温を好む する種が多い

こうして並べると、チョウセンブナは「アナバスのなかでも特に寒さに強い、北のほうの仲間」だとわかります。同じアナバスでも熱帯生まれのベタやグラミーとは、求める環境が大きく違うのです。グラミーについてはグラミーの飼育記事で、熱帯のラビリンス魚としての飼い方を解説していますので、あわせて読むと違いがよくわかりますよ。

ベタ・グラミー・タイワンキンギョとの違い――低水温に強くヒーターいらず

チョウセンブナを語るうえで、もっとも大切なのが「熱帯のラビリンス魚との違い」です。同じアナバスでも、飼い方の根本が変わってきます。

最大の違いは「水温」――ヒーター不要

ベタやグラミーは熱帯魚なので、冬は水槽用ヒーターで25℃前後をキープしないと弱ってしまいます。一方チョウセンブナは日本の気候で自然に冬を越せる低水温耐性を持っています。つまり、基本的にヒーターは不要。これがチョウセンブナ飼育の最大の特徴であり、メリットです。

ここがポイント
チョウセンブナは無加温(ヒーターなし)で飼える在来のラビリンス魚。熱帯魚のベタ・グラミーとは違い、冬の電気代やヒーターのトラブルを気にせず飼えるのが大きな魅力です。

なつ
なつ
ベタを飼っていた頃は冬になるとヒーターの故障が怖くて毎朝水温計をチェックしていました。チョウセンブナに切り替えてからは、その心配がほぼなくなって本当にラクになりましたよ。

タイワンキンギョ(パラダイスフィッシュ)との違い

もっとも紛らわしいのが、同属のタイワンキンギョ(パラダイスフィッシュ/Macropodus opercularis)です。どちらもMacropodus属で、姿も泡巣繁殖の習性もよく似ています。違いを整理すると次の通りです。

比較項目 チョウセンブナ タイワンキンギョ
学名 Macropodus ocellatus Macropodus opercularis
体色の傾向 落ち着いた色調+青赤の婚姻色 赤と青の横縞が鮮やか
日本での扱い 在来とされる地域がある 移入・観賞魚として流通
耐寒性 非常に高い 比較的高い
泡巣繁殖 する する

見た目の派手さではタイワンキンギョに軍配が上がりますが、チョウセンブナには「日本の在来種」という独特の落ち着いた美しさがあります。タイワンキンギョの詳しい飼い方や両者の関係についてはパラダイスフィッシュ(タイワンキンギョ)の記事をご覧ください。近縁種を並べて飼うと、その違いがいっそう楽しめます。

泡巣を作る習性は共通

一方で、オスが水面に泡の巣を作り、そこで卵と稚魚を守るという子育て行動は、ベタ・グラミー・タイワンキンギョと共通します。同じく泡巣を作るベタについてはベタの飼育記事でも詳しく触れていますので、ラビリンス魚の繁殖に興味がある方はぜひ読み比べてみてください。「日本の四季のなかで、在来のラビリンス魚の子育てを観察できる」――これがチョウセンブナならではの醍醐味なんです。

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ラビリンス器官と空気呼吸――止水でも生きられる秘密

チョウセンブナがため池や水田のような酸素の少ない水でも元気に暮らせるのには、ちゃんと理由があります。それが「ラビリンス器官」です。

ラビリンス器官とは何か

ラビリンス器官(迷宮器官)とは、エラの上部にある空気から直接酸素を取り込める特別な呼吸器官です。チョウセンブナは水面に上がって口から空気を吸い、この器官でガス交換を行います。だからエラ呼吸だけに頼る一般的な魚と違い、溶存酸素の少ない止水でも生きていけるのです。

なつ
なつ
飼っていると、ときどきチョウセンブナがすーっと水面に上がってパクッと空気を吸うんです。最初は「酸欠かな?」と心配したのですが、これがラビリンス魚の正常な行動。むしろ見ていてかわいいんですよ。

エアレーションは必須ではない

空気呼吸ができるおかげで、チョウセンブナは強力なエアレーション(ぶくぶく)がなくても飼えます。むしろ強い水流を嫌うので、ため池のような穏やかな環境を再現するのが向いています。ただし、これは「水質管理をしなくていい」という意味ではありません。水が汚れれば体調を崩しますから、水換えはきちんと行いましょう。

フタが絶対に必要な理由

空気を吸いに水面へ上がる魚なので、水面に近づける環境=飛び出しやすい環境でもあります。チョウセンブナは驚いたときなどに水面からジャンプすることがあるため、フタは必須です。せっかくの大切な魚を、飛び出し事故で失わないようにしてくださいね。

ガラス蓋やプラスチックの専用フタは、水槽サイズに合ったものを選びましょう。水面とフタのあいだに空気の層ができるよう、ぴったり密閉せず少し隙間を残すのがコツ。ラビリンス魚は水面の空気を吸うので、空気が通る余地は確保しつつ、飛び出しは防ぐ――この両立が大切です。

分布と生息環境――ため池・水田・止水域

チョウセンブナがどんな場所にすんでいるかを知ると、飼育環境づくりのヒントが見えてきます。

分布――東アジアと日本の一部

チョウセンブナはもともと朝鮮半島から中国東部にかけて広く分布する魚です。和名に「朝鮮」とつくのもこのためです。そして日本では本州の一部に分布しており、在来とされる地域と、人の手によって持ち込まれた(移入された)地域があると考えられています。この「在来か移入か」という点は、後述する保全の話に深く関わってきます。

すみかは穏やかな浅い水域

チョウセンブナが好むのは、ため池・水田・用水路など、流れのほとんどない(あるいは緩やかな)浅い水域です。水草が茂り、水温が上がりやすく、夏には酸素が薄くなりがちなこうした環境こそ、ラビリンス器官を持つチョウセンブナの独壇場。ほかの魚が暮らしにくい止水でも、彼らはのびのびと生きていけます。

生息環境の特徴 飼育への活かし方
流れのない止水 強い水流を作らない・弱いろ過で十分
水草が茂る マツモや浮き草を入れて隠れ家を用意
浅くて水温が変動 四季の水温変化に対応できる(無加温可)
酸素が薄くなりがち 空気呼吸で対応・エアレーション必須でない

生息環境を水槽で再現する

つまり、チョウセンブナの飼育では「自然のため池の穏やかさ」を再現してあげるのが正解です。具体的には、水流を抑え、水草で隠れ家を作り、無理に水温を一定にせず四季の変化を許容する――こうした環境が、彼らにとって心地よい住まいになります。屋外でこうした環境を作る方法は、日淡ビオトープの作り方の記事でも詳しく解説しています。

なつ
なつ
「自然のため池をそのまま小さくする」イメージで環境を整えると、チョウセンブナはぐっと落ち着きます。ごちゃごちゃ手を加えるより、シンプルで穏やかな水景のほうが向いているんですよ。

飼育に必要なものをそろえよう――無加温・フタ・水草が三本柱

ここからは、実際にチョウセンブナを迎えるために必要なものを具体的に見ていきます。熱帯魚と違ってヒーターがいらないぶん、そろえるものはむしろシンプルです。

必要なもの一覧(テーブル)

用品 必要度 ポイント
水槽(30cm以上) 必須 1〜数匹なら30cmクラスから。広いほど安定
フタ 必須 飛び出し防止に絶対必要
フィルター(弱め) 推奨 水流の弱いスポンジまたは投げ込み式
水草(マツモ・浮き草) 推奨 隠れ家・泡巣の足場・水質安定
水温計 推奨 無加温でも水温把握は大切
ヒーター 原則不要 無加温で越冬可能(屋内なら基本いらない)
カルキ抜き 必須 水道水を使うなら塩素中和は必須
必須 雑食性・人工飼料+生き餌/冷凍餌

水槽のサイズ選び

1匹だけ、あるいはペア1組なら30cm水槽(約12L)から飼育できます。ただし複数飼いや繁殖を考えるなら、45cm以上の余裕があるサイズのほうが水質が安定し、縄張り争いも緩和されます。チョウセンブナは大きな水槽を必要とする魚ではないので、置き場所に合わせて選びましょう。

はじめての方には、水槽・フィルター・フタなどが一式そろったスターターセットがおすすめです。個別に買いそろえる手間が省け、サイズの相性も保証されているので失敗がありません。なお、セットにヒーターが含まれていてもチョウセンブナには基本的に使いませんが、購入時期や室温によっては水温の急変防止に役立つ場面もあるので、無駄にはなりませんよ。

フィルターは「弱め」が鉄則

前述の通り、チョウセンブナは止水を好み強い水流を嫌います。外部フィルターのような強力なろ過は不要で、むしろスポンジフィルターや投げ込み式フィルターのような穏やかなものが向いています。水流が強いと泡巣が壊れてしまうため、繁殖を狙うならなおさら弱めのろ過にしましょう。

水草の役割は大きい

水草はチョウセンブナ飼育の隠れた主役です。隠れ家になり、水質を安定させ、そしてオスが泡巣を作るときの足場にもなります。特におすすめは、丈夫で無加温でも育つマツモと、水面を覆う浮き草(アマゾンフロッグビットやサルビニアなど)です。

マツモは根を張らずに漂う水草で、無加温・低光量でもよく育つ強健種。チョウセンブナの隠れ家としても泡巣の補強材としても優秀で、まさに相棒のような存在です。トリミングして増やせるので、コスパも抜群ですよ。

浮き草は水面を適度に覆い、上から見られることを嫌う魚に安心感を与えます。チョウセンブナのオスは浮き草の下に泡巣を作ることが多いので、繁殖を狙うなら必ず入れておきたいアイテム。光を遮りすぎない程度に、水面の3〜5割をカバーするくらいが目安です。

水温計でコンディション把握

ヒーターは不要でも、水温計はあったほうがよいです。無加温飼育では水温が季節とともに変動するため、急激な水温変化が起きていないかを把握するのに役立ちます。特に水換え時の温度合わせや、夏の高水温チェックに欠かせません。

水温計は数百円で買えるので、ぜひ用意しておきましょう。デジタル式でもアナログ式でも構いませんが、水槽の見やすい位置に設置して、毎日さっと確認する習慣をつけると安心です。

なつ
なつ
「ヒーターがいらない」と聞くと水温を放置していいと思われがちですが、それは違います。無加温だからこそ、水温計で季節の変化を見守ってあげることが大事なんです。
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水質・水温の管理――無加温飼育と屋外越冬

チョウセンブナ飼育の核心ともいえる「水温管理」と「水質管理」について、もう一歩踏み込んで解説します。

適温と耐えられる水温の幅

チョウセンブナがもっとも活発になるのは、おおむね20〜28℃あたりの暖かい季節です。この時期によく食べ、よく泳ぎ、繁殖もこの時期に行われます。一方で、低水温には非常に強く、冬の冷え込みにも耐えられます。日本の屋内であれば、冬でも無加温で問題なく過ごせるのが一般的です。

季節 水温の目安 魚の様子と管理
15〜22℃ 活動が活発化・餌をよく食べ始める
25〜30℃前後 もっとも活発・繁殖期・高水温対策に注意
15〜22℃ 徐々に活動低下・冬支度
低水温(屋外では氷点近くも) 活動が落ちる・無加温で越冬可能

屋外越冬のポイント

チョウセンブナは屋外でも越冬が可能な丈夫な魚です。ただし、屋外で冬を越させるにはいくつかの注意点があります。

  • 水深を確保する――浅い容器だと全面凍結のリスクがあるため、ある程度の水深(できれば30cm前後以上)を確保する。
  • 全面凍結を避ける――水面が薄く凍る程度なら耐えますが、底まで凍るのは危険。水量の多い容器を選ぶ。
  • 急な水温変化を避ける――冬の水換えは最小限にし、行うときは少量ずつ。
  • 落ち葉や水草で隠れ家を――底に潜んで冬をやり過ごせるよう、隠れ場所を残しておく。
なつ
なつ
わが家では屋外のトロ舟(プラ舟)でチョウセンブナを越冬させています。冬は底のほうでじっとして、ほとんど動かない「冬眠モード」に。春になって水温が上がると、また元気に泳ぎだす姿に毎年ほっとさせられます。

夏の高水温には注意

低水温に強いチョウセンブナですが、真夏の極端な高水温(とくに30℃を大きく超える状態の継続)には注意が必要です。屋外飼育では、すだれや浮き草で日陰を作り、直射日光による水温の上がりすぎを防ぎましょう。空気呼吸ができるとはいえ、高水温で水中の酸素が極端に減るのは魚全般にとって負担になります。

水質と水換えの基本

チョウセンブナは丈夫ですが、水質悪化に無頓着でいいわけではありません。基本は週に1回、1/3程度の水換えです。水道水を使う場合はカルキ抜き(塩素中和)を忘れずに。pHは弱酸性〜中性あたりを好みますが、極端でなければ神経質になる必要はありません。水換えのときは、水温差が大きくならないよう注意してくださいね。屋外飼育や水換えの考え方はメダカの屋外飼育の記事とも共通点が多いので、参考になりますよ。

屋外でチョウセンブナを飼うなら、睡蓮鉢やトロ舟(プラ舟)といったビオトープ容器が便利です。水量が多いほど水温も水質も安定するので、越冬を考えるならできるだけ大きめの容器を選びましょう。深さのある容器は冬の全面凍結対策にもなり、一石二鳥です。

餌――雑食性で人工餌から生き餌まで

食事の面でも、チョウセンブナはとても飼いやすい魚です。雑食性なので、いろいろな餌をバランスよく与えましょう。

基本は人工飼料

日々の主食は人工飼料(顆粒・フレーク)で十分です。口の大きさに合った小粒タイプを選び、食べ残しが出ない量を1日1〜2回与えます。メダカ用や小型魚用の人工飼料が使いやすく、栄養バランスも整っているのでおすすめです。

メダカ用の人工餌は粒が小さく、チョウセンブナの口にもちょうどよいサイズ。水面に浮くタイプなら、食べる様子を観察しやすく、食べ残しの回収もしやすいので便利です。雑食性のチョウセンブナにとって、こうした総合栄養食をベースにするのが健康維持の基本になります。

生き餌・冷凍餌で食いつき抜群

チョウセンブナは本来、ミジンコやボウフラ、小さな水生昆虫などを食べる魚です。そのため生き餌や冷凍餌への食いつきは抜群。とくに繁殖前のコンディションづくりや、婚姻色を引き出したいときには、栄養価の高い生き餌・冷凍餌が大活躍します。

冷凍赤虫はチョウセンブナの大好物のひとつ。食いつきがよく、繁殖期のスタミナづくりや、なかなか人工餌に餌付かない個体への切り札になります。与えすぎは水を汚すので、ピンセットなどで適量を与え、食べ残しは取り除きましょう。生きたミジンコやボウフラが手に入れば、それも喜んで食べますよ。

なつ
なつ
繁殖を狙うときは、産卵前に冷凍赤虫や生きたミジンコをたっぷり与えてコンディションを上げます。栄養が足りていると、オスの婚姻色がぐっと鮮やかになって、メスもお腹がふっくらしてくるんですよ。

餌やりの注意点

チョウセンブナは食欲旺盛で、つい与えすぎてしまいがちです。食べ残しは水を汚し、水質悪化の最大の原因になります。「2〜3分で食べきれる量」を目安に、少なめを心がけましょう。冬の低水温期は活動が落ちて食欲も減るので、餌の量を控えめにし、食べないときは無理に与えないことが大切です。

泡巣繁殖の詳細――オスの子育てと自由研究の楽しみ方

いよいよチョウセンブナ飼育の最大の見どころ、泡巣繁殖です。オスが水面に泡の巣を作り、卵と稚魚を守り育てる――この一連の行動は、観察していて本当に感動的で、自由研究のテーマとしても最高なんです。

繁殖の時期と条件

チョウセンブナの繁殖期は初夏から夏。水温が上がり、日が長くなる季節です。繁殖を狙うには、次の条件を整えてあげましょう。

  • オスとメスのペアを用意する(オスは婚姻色が強く、ヒレが大きい傾向)。
  • 水温を20〜28℃程度に保つ(自然の季節変化に任せるのが基本)。
  • 水流を弱める(泡巣が壊れないよう、ろ過は穏やかに)。
  • 浮き草を入れる(泡巣の足場になる)。
  • 栄養を十分に与える(生き餌・冷凍餌でコンディションアップ)。

オスが泡巣を作る

繁殖のスイッチが入ると、オスは水面に空気の泡をたくさん吐き出して、泡の巣(泡巣/バブルネスト)を作ります。浮き草の下や水面の角など、流れのない場所が選ばれます。ラビリンス器官で吸った空気を使って泡を作るのですから、まさにアナバスならではの繁殖行動。この泡巣作りが始まったら、繁殖の準備が整ったサインです。

なつ
なつ
わたしが初めてチョウセンブナの泡巣を見たときの感動は忘れられません。ある朝、水面にふわふわの白い泡のかたまりができていて、その下でオスがそわそわと巣を守っている――「生き物ってすごい」と、思わず見入ってしまいました。

産卵とオスによる卵の世話

泡巣ができると、オスはメスを誘って泡巣の下で産卵します。産み出された卵をオスが口で受け止め、泡巣へと運んで貼り付けていきます。産卵後はオスが卵の番をし、落ちた卵を拾い直したり、泡を補修したりと甲斐甲斐しく世話をします。この間、メスは追い払われることが多いので、産卵後はメスを別の容器に移すと安心です。

孵化と稚魚の保護

水温にもよりますが、卵はおおむね数日で孵化します。孵化した稚魚もしばらくは泡巣のなかでオスに守られます。自力で泳げるようになる(遊泳開始)まで、オスは稚魚が泡巣から落ちないよう面倒を見続けます。稚魚が泳ぎ始めたら、オスも別容器に移し、稚魚にはごく細かい餌(インフゾリアやブラインシュリンプ幼生など)を与えて育てます。

段階 やること
泡巣作り 水流を弱め、浮き草を入れて見守る
産卵 そっと観察・刺激を与えない
産卵後 メスを別容器へ移す
孵化〜保護 オスに任せる・餌やりは控えめに
稚魚の遊泳開始 オスを移し、極小の餌を与える

自由研究・観察のテーマとして

この泡巣繁殖は、夏休みの自由研究にぴったりです。オスの泡巣作り→産卵→孵化→稚魚の成長という一連の流れを写真や記録で追えば、立派な観察日記になります。「魚なのにお父さんが子育てをする」という意外性は、子どもにも大人にも強い印象を与えます。命のリレーを身近に観察できる、またとない教材なんです。

観察記録をつけるなら、毎日決まった項目を記録すると、あとで変化が一目でわかる立派なレポートになります。おすすめの記録項目は、(1)日付と観察した時刻 (2)その日の水温 (3)泡巣の大きさ(直径◯cm、何日で大きくなったか) (4)オスの行動(泡を足している・メスを誘っている・卵を守っている等) (5)卵や稚魚の数の変化、です。たとえば「7月3日・朝7時・水温24℃・泡巣の直径5cm・オスがしきりに泡を追加していた」のように、数字と行動をセットで書き留めるのがコツ。写真を毎日同じ角度で撮って日付順に並べれば、泡巣が育ち、稚魚が泳ぎだすまでの変化が手に取るようにわかります。うまくいかなかった日も「今日は泡巣が崩れていた」と正直に記録すると、原因を考える力が育ち、研究としての価値もぐっと上がります。

なつ
なつ
泡巣作りから稚魚が泳ぎだすまでを毎日写真に撮って並べると、それだけで感動的な記録になります。観察するときは、オスを驚かせないようにそっと。フラッシュやガラスを叩くのは厳禁ですよ。
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混泳の相性――温和だが繁殖期は縄張りに注意

チョウセンブナは基本的に温和な性格ですが、繁殖期には性格が変わるため、混泳には少しコツがいります。

基本はおだやかな魚

ふだんのチョウセンブナは、攻撃性の低いおとなしい魚です。同じくらいの大きさで、おだやかな性質の魚となら混泳も可能です。動きがゆっくりなので、極端に活発で餌を横取りするような魚とは相性がよくありません。

繁殖期は縄張り意識が強くなる

注意したいのは繁殖期です。泡巣を守るオスは縄張り意識が非常に強くなり、近づく他の魚を追い払おうとします。「闘魚(トウギョ)」の名の通りの一面が出るのがこの時期。繁殖を狙うなら、ペアだけを別の水槽に隔離するのが安全です。

混泳相手の選び方

混泳相手の傾向 相性 理由
同サイズの温和な日淡 比較的良い 性質が近く争いになりにくい
小型でおとなしい魚 条件付きで可 食べられない大きさが前提
とても小さい魚やエビ 注意 口に入るサイズは捕食される恐れ
気性の荒い・大型魚 不可 チョウセンブナが攻撃される
繁殖期のオス同士 不可 激しく争う

注意
チョウセンブナの口に入るほど小さな魚やエビ、稚魚は捕食される可能性があります。また繁殖期のオスは攻撃的になるため、混泳より「単独飼育」または「ペアでの隔離飼育」がもっとも安全です。

なつ
なつ
わたしのおすすめは、チョウセンブナをじっくり楽しむなら単独飼育かペア飼育です。混泳もできなくはないですが、彼らの泡巣繁殖や婚姻色をしっかり観察したいなら、主役は彼らだけにしてあげるのが一番ですよ。

入手方法と婚姻色――どこで買える?

「飼ってみたい」と思ったとき、チョウセンブナはどこで手に入るのでしょうか。入手のポイントと、見どころである婚姻色について解説します。

入手できる場所

チョウセンブナは、メダカや金魚ほど一般的ではありませんが、入手は可能です。主な入手先は次の通りです。

  • 日本産淡水魚を扱う専門店・アクアショップ――もっとも確実。状態のよい個体を選べる。
  • 通信販売(ネットショップ)――取り扱う業者があり、季節によって流通する。
  • 即売会・アクアイベント――ブリーダーが繁殖個体を出すことがある。

注意したいのは、安易に「自分で採ってこよう」と考えないことです。後述しますが、チョウセンブナは保全上の配慮が必要な魚であり、地域によっては在来個体群を守るべき対象です。飼育目的の採集や放流には十分な配慮が必要ですので、まずは流通している個体を入手するのが基本と考えてください。

オスとメスの見分け方

繁殖を狙うならオスとメスの見分けが重要です。一般的に、オスはヒレが大きく伸び、繁殖期には婚姻色が強く出ます。メスはオスに比べてヒレが控えめで、抱卵期にはお腹がふっくらします。とはいえ、若い個体では判別が難しいこともあるので、複数匹をまとめて飼って自然にペアができるのを待つのも一つの方法です。

婚姻色の美しさ

チョウセンブナ最大の見せ場が、繁殖期のオスの婚姻色です。ふだんは地味な体が、青く輝くラインや赤く縁取られたヒレへと変貌します。この鮮やかさは、熱帯のグラミーやベタにも引けを取りません。「日本の在来魚がこんなに美しく発色するのか」と、多くの人が驚く瞬間です。良いコンディションで飼い込むほど発色は冴えるので、栄養と環境を整えて、最高の婚姻色を引き出してあげてください。

なつ
なつ
繁殖期に入ったオスの発色を初めて見たとき、「これが本当にあの地味だった子?」と二度見しました。コンディションが上がると別の魚みたいに輝くんです。この変化を楽しめるのも、チョウセンブナ飼育の醍醐味ですよ。

保全への配慮――野外に絶対に放さない

チョウセンブナを飼ううえで、技術以上に大切にしてほしいのが「保全への配慮」です。在来種を飼う者の責任として、必ず知っておいてください。

在来個体群を守るために

チョウセンブナは日本の本州の一部に分布し、地域によっては在来個体群が大切に守られています。一方で、移入された地域もあり、生息状況は地域差が大きい魚です。だからこそ、飼育していた個体を絶対に野外へ放してはいけません

最重要ルール:飼育個体を野外に放さない
飼育個体を野外に放すと、地域固有の遺伝的な個体群が攪乱されてしまう恐れがあります。たとえ同じチョウセンブナでも、別の地域や飼育下の個体を放すことは、その土地の自然を損なう行為です。最後まで責任を持って飼い切ることが、在来種を飼う者の絶対の責任です。

遺伝的攪乱とは

「遺伝的攪乱」とは、別の地域の個体や飼育下の個体が野外の在来個体群と交雑し、その地域固有の遺伝的な特徴が失われてしまうことを指します。見た目が同じ種でも、地域ごとに長い時間をかけて育まれた遺伝的な個性があります。安易な放流は、その貴重な個性を取り返しのつかない形で壊してしまうのです。

やっかいなのは、チョウセンブナの場合、その個体が在来なのか移入なのかを見た目で判断するのが非常に難しいという点です。チョウセンブナは古い時代に各地へ移されてきた歴史があり、いまでは「もともとその土地にいた個体群」と「人の手で持ち込まれた個体群」が入り混じっている地域もあります。専門家でも遺伝子を調べないと区別がつかないことが多く、ましてや飼育者が見ただけで判断するのはまず不可能です。だからこそ、「自分の魚は大丈夫だろう」と自己判断で放流するのは絶対に避けるべきなのです。判断がつかないなら放さない――この原則を守ることが、結果的に日本各地のチョウセンブナを守ることにつながります。採集する場合も、その地域でルール違反にならないか(保護されていないか)を必ず確認しましょう。

飼いきれなくなったら

もし飼いきれなくなった場合でも、野外に放すのは絶対にNGです。引き取り手を探す、購入したショップに相談する、飼育仲間に譲るなど、必ず人の手のなかで完結させてください。これは命に対する責任であると同時に、日本の自然を守る行為でもあります。

なつ
なつ
在来種を飼うということは、その土地の自然を預かるということでもあります。「かわいそうだから自然に返す」は、実は自然を傷つけてしまう行為。最後まで責任を持って飼い切る――これが在来魚を愛する者の約束だと、わたしは思っています。

チョウセンブナ飼育でよくある失敗と対策

最後に、初心者がつまずきやすいポイントと、その対策をまとめておきます。事前に知っておけば、ほとんどの失敗は防げます。

失敗1:フタをせず飛び出し事故

もっとも多い失敗が飛び出し事故です。空気を吸いに水面へ上がる習性があるチョウセンブナは、驚いたときにジャンプして水槽の外へ飛び出してしまうことがあります。フタは必須。隙間もできるだけ塞ぎ、給餌口などの小さな開口部にも気を配りましょう。

失敗2:水流が強すぎる

「しっかりろ過しよう」と強力なフィルターを使うと、止水を好むチョウセンブナにはストレスになります。また泡巣も壊れてしまいます。ろ過は弱めを徹底し、水流が気になる場合は吐き出し口の向きを工夫しましょう。

失敗3:餌の与えすぎ

食欲旺盛なので、つい与えすぎて水を汚してしまいがちです。少なめ・食べきれる量を守り、食べ残しは取り除きましょう。冬は食欲が落ちるので、量を控えるのを忘れずに。

失敗4:繁殖期にオスを混ぜすぎる

繁殖期にオスを複数入れたり、混泳魚が多すぎたりすると、縄張り争いで魚が傷つきます。繁殖を狙うならペアでの隔離が基本です。

失敗例 対策
飛び出し事故 フタを必須にし隙間を塞ぐ
水流が強すぎる ろ過を弱め水流を抑える
餌の与えすぎ 少なめ・食べ残しは除去
繁殖期の縄張り争い ペアで隔離・混泳を避ける
夏の高水温 日陰を作り水温上昇を防ぐ
野外への放流 絶対にしない・最後まで飼い切る
なつ
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どの失敗も、事前に知っていればほぼ防げるものばかりです。「フタ・弱い水流・控えめな餌・放流しない」――この4つを守れば、チョウセンブナ飼育はぐっと安心になりますよ。

まとめ――日本の在来アナバス、チョウセンブナと暮らす楽しみ

チョウセンブナ(トウギョ)は、ベタやグラミー、タイワンキンギョと同じアナバス(ラビリンス魚)の仲間でありながら、日本の気候のなかでヒーターなしに飼える在来種という、世界的にも珍しい魅力を持つ魚です。空気呼吸ができて止水でも生き、屋外で四季をともに過ごせる丈夫さ。そして、オスが泡巣を作って卵と稚魚を守る感動的な子育て――どれをとっても、飼い手の心をつかんで離しません。

飼育のポイントを振り返ると、必要なのは「フタ・弱いろ過・水草・控えめな餌」とシンプル。熱帯魚のようにヒーターで温度を保つ必要がないぶん、初心者にもやさしい魚です。そのうえで、繁殖期の婚姻色の美しさや泡巣繁殖の観察は、何ものにも代えがたい体験になります。夏休みの自由研究にも、長く付き合う相棒としても、これほど奥深い在来魚はそうそういません。

そして何より忘れないでほしいのが、飼育個体を絶対に野外に放さないこと。在来種を飼うということは、日本の自然の一部を預かること。最後まで責任を持って飼い切ることが、この美しい魚と、その魚が育まれた土地への何よりの敬意になります。あなたとチョウセンブナの暮らしが、豊かで温かいものになることを願っています。

なつ
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「日本にもベタの仲間がいる」――そう知ってチョウセンブナを迎える人が増えたら、わたしはとてもうれしいです。ヒーターいらずで子育てまで観察できる在来魚、ぜひあなたも一度向き合ってみてくださいね。

よくある質問(FAQ)

Q1. チョウセンブナの飼育にヒーターは必要ですか?

A. 基本的に不要です。チョウセンブナは低水温に強い在来のラビリンス魚で、日本の屋内なら無加温で問題なく越冬できます。これが熱帯魚のベタやグラミーとの大きな違いです。ただし、水温計で季節の変化は把握しておきましょう。

Q2. 屋外で飼えますか? 冬は越せますか?

A. 屋外飼育・屋外越冬が可能です。ただし全面凍結を避けるため、ある程度水深のある容器を使い、急な水温変化を避けてください。落ち葉や水草で隠れ家を用意すると安心です。睡蓮鉢やトロ舟が向いています。

Q3. ベタと何が違うのですか?

A. どちらもアナバス(ラビリンス魚)で泡巣を作る点は共通ですが、ベタは熱帯魚でヒーター必須なのに対し、チョウセンブナは低水温に強く無加温で飼える在来種です。生息環境も、ベタは東南アジア、チョウセンブナは東アジア(日本含む)と異なります。

Q4. タイワンキンギョ(パラダイスフィッシュ)とはどう違いますか?

A. 両者は同じMacropodus属の近縁種で、姿も習性もよく似ています。タイワンキンギョは赤と青の横縞が鮮やかで観賞魚として流通し、チョウセンブナは落ち着いた色調で日本の在来とされる地域があります。詳しくはパラダイスフィッシュの記事もご覧ください。

Q5. 混泳はできますか?

A. ふだんは温和なので、同サイズの穏やかな魚となら混泳可能です。ただし口に入る小魚やエビは捕食される恐れがあり、繁殖期のオスは縄張り意識が強くなります。じっくり楽しむなら単独飼育かペア飼育がおすすめです。

Q6. 泡巣はいつ作りますか? どうすれば繁殖しますか?

A. 初夏から夏の暖かい季節に、オスが水面に泡巣を作ります。繁殖を狙うには、オスメスのペアを用意し、水流を弱め、浮き草を入れ、生き餌などで栄養を十分に与えてコンディションを整えましょう。

Q7. オスが子育てをするって本当ですか?

A. 本当です。産卵後、オスが泡巣で卵と孵化した稚魚を保護します。落ちた卵を拾い直したり泡を補修したりと甲斐甲斐しく世話をします。この子育て行動は観察・自由研究に最適です。産卵後はメスを別容器に移すと安全です。

Q8. どこで買えますか?

A. 日本産淡水魚を扱う専門店・アクアショップ、通信販売、アクアイベントなどで入手できます。メダカほど一般的ではありませんが流通はしています。なお、安易な野外採集や放流は保全上避け、流通個体を入手するのが基本です。

Q9. エアレーション(ぶくぶく)は必要ですか?

A. 必須ではありません。チョウセンブナはラビリンス器官で空気呼吸ができるため、酸素の少ない止水でも生きられます。むしろ強い水流を嫌うので、エアレーションをする場合も弱めにしましょう。ただし水換えなど水質管理は必要です。

Q10. どんな餌を与えればいいですか?

A. 雑食性なので、人工飼料(メダカ用や小型魚用の顆粒・フレーク)を主食に、生き餌や冷凍赤虫を補助的に与えるとよいです。生き餌・冷凍餌は食いつきがよく、繁殖前のコンディションづくりや婚姻色を引き出すのに役立ちます。与えすぎには注意しましょう。

Q11. 水槽はどのくらいの大きさが必要ですか?

A. 1匹やペア1組なら30cm水槽から飼育できます。複数飼いや繁殖を考えるなら45cm以上の余裕があるサイズが水質も安定し、縄張り争いも緩和されます。大きな水槽を必須とする魚ではないので、置き場所に合わせて選びましょう。

Q12. なぜ飼育個体を野外に放してはいけないのですか?

A. 別の地域や飼育下の個体を野外に放すと、その土地固有の在来個体群と交雑し、地域の遺伝的な個性が失われる「遺伝的攪乱」を引き起こす恐れがあるからです。たとえ同じ種でも放流はNG。飼いきれない場合は引き取り手を探し、必ず人の手のなかで完結させてください。

Q13. 真夏の暑さは大丈夫ですか?

A. 低水温には強い一方、30℃を大きく超える高水温が続くのは負担になります。屋外飼育ではすだれや浮き草で日陰を作り、直射日光による水温の上がりすぎを防ぎましょう。水量の多い容器ほど水温が安定して安心です。

Q14. 寿命はどのくらいですか?

A. 飼育環境にもよりますが、適切に飼えば数年は楽しめる魚です。無加温で四季の変化を経験させながら、控えめな餌と穏やかな水流、定期的な水換えを心がければ、長く健やかに付き合うことができます。

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