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はじめに

飼育したい種類は人それぞれですが、熱帯魚を始めるにあたって
「小さくてキレイな魚が良い!」と思う方も多いのではないでしょうか?
最近では小型水槽やボトリウムが普及しており、熱帯魚を始められる方もいらっしゃいます。
そこで今回皆様にご紹介させていただくのが「クラウンキリー」です。
古くから小型美魚として有名な種類で、大人しい性格とメリハリのある美しいシルエットと体色からとても人気のある熱帯魚となっています。
クラウンキリーは派手すぎず地味すぎず、小型水槽の中で凛と泳ぐ姿が本当に魅力的な魚です。この記事では、私が実際に飼育・繁殖してきた中で気づいたコツや失敗談も交えながら、初めての方にも分かりやすくお伝えしていきます。
■この記事でわかること■
- クラウンキリーがどんな魚で、なぜ人気なのか
- 飼育に必要な水槽サイズ・水質・水温などの具体的な数値
- 餌の種類と与え方、混泳できる魚・できない魚
- 卵生メダカならではの繁殖の手順と、卵・稚魚の管理方法
- かかりやすい病気と、体力の少ない本種ならではの治療の注意点
- 飼育者からよく寄せられる質問へのQ&A(10問)
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クラウンキリーってどんな魚?

クラウンキリーはアフリカ大陸が原産の小型のメダカの仲間です。

その大きさは4cm程しかありませんが、尾ビレが大きく体型もスマートで小さいため、それほど大きく感じられません。
体には黒と白のシマ模様があり、オスだと背ビレ、尻ビレにもこの模様が入ります。また、ド○クエのスライムを横倒しにしたような尾ビレの形が特徴的で、メスは付け根が黄色く周りが透明ですが、オスは黄〜山吹色に一直線のラインが入り、その周りにメタリックな水色、赤、薄青色が入ります。
頭部を真上から見ると星のように輝き、頭部に対して大きめな目はメタリックな水〜青色の輝きを放ちます。
性質はとても大人しく、クラウンキリーをいじめるような魚以外であれば混泳もできます
クラウンキリーの基本データ
まずはクラウンキリーがどんな魚なのか、基本的なスペックを一覧にまとめてみました。お迎えを検討する際の目安にしてください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Epiplatys annulatus(旧プセウドエピプラティス・アニュレイタス) |
| 分類 | カダヤシ目 ノソブランキウス科(卵生メダカの仲間) |
| 原産地 | 西アフリカ(シエラレオネ、ギニア、リベリア) |
| 成魚の大きさ | 約3〜4cm(オスの方がやや大きい) |
| 寿命の目安 | 約2〜3年 |
| 適水温 | 23〜27℃ |
| 適正pH | 弱酸性〜中性(pH6.0〜7.0) |
| 性格 | 温和で大人しい(オス同士は小競り合いあり) |
| 遊泳層 | 主に上層〜中層 |
| 飼育難易度 | やや繊細(導入時および水質急変に弱い) |
なぜ古くから愛されているの?
クラウンキリーが何十年も人気を保ち続けている理由は、単に「小さくてキレイ」というだけではありません。私自身が長く飼って感じる魅力をいくつか挙げてみます。
まず、小型水槽でも十分に成立することです。30cm規格水槽でも5〜6匹を群泳させられるので、置き場所に困りません。次に、体色の変化を楽しめる点です。お迎え直後の若魚は色が薄いのですが、環境に慣れるとオスのヒレに金色と水色の輝きが乗ってきて、まるで別の魚のように化けます。この「育てて発色させる」過程こそ本種最大の醍醐味だと思います。
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生息地について

クラウンキリーはアフリカ大陸のシエラレオネ、ギニア、リベリアを流れる河川に生息していると言われています。
流れが緩やかな河川なので、飼育の時は水流に気を付ける必要があります。
生息環境をもう少し詳しく見ると、本種が暮らすのは流れの緩い小川や、落ち葉が積もって茶色く色づいた水たまり(いわゆるブラックウォーター)です。水草や水面に浮かんだ植物の根が複雑に入り組み、外敵から身を隠せる環境が広がっています。こうした原産地の様子を知っておくと、「なぜ水草や浮草が大事なのか」「なぜ強い水流を嫌うのか」が腑に落ちると思います。飼育とは、その魚が本来暮らす環境を水槽の中に少しだけ再現してあげることなんですね。
どんな物を食べるの?
クラウンキリーは野生下では蚊などの落下昆虫やユスリカの幼虫のような水生昆虫、イトミミズや甲殻類の幼生を食べています。
原産地では水面に落ちた小さな虫を主食にしているため、本種は水面に浮いた小さな餌に強く反応する習性があります。これは餌やりのうえで大きなヒントになります。沈むのが速い餌よりも、水面付近にしばらく漂う細かい餌の方が、本来の摂餌行動を引き出せて食いつきも良いのです。後ほど「給餌について」の項で、具体的な餌の種類と頻度を表にまとめてご紹介します。
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他にもどんな名前があるの?
一般的にクラウンキリーと呼ばれていますが、
本来の名前は「シュード(プセウド)エピプラティス・アニュレイタス」です。
また、特徴的な尾ビレの形と色彩から「ロケットフィッシュ」と呼ばれる事もあります。
☆「クラウンキリー」と呼ばれる理由☆
本来の名前とは違う名前で親しまれているクラウンキリーですが、この「クラウン」は何の事だと思いますか?
「王冠」と思わせておいて、実は「道化師」の事を指しています。
この魚の派手な体色が道化師の衣装やメイクを彷彿とさせるため、そう呼ばれるようになったのです。
ちなみに、ショップでは「アニュレータス」「アニュレイタス」と種小名で表記されていることもあります。これは学名の annulatus をカタカナにしたもので、すべて同じ魚を指しています。お店によって呼び名が違うので、購入時は学名や写真も確認しておくと安心です。
どこで手に入るの?
クラウンキリーはとてもポピュラーな種類の1つなので、
熱帯魚も扱っている総合ペットショップやアクアリウムショップで入手する事ができます。
ペットショップやアクアリウムショップの中には通販もしているショップもあるので、クラウンキリーをお探しの際は利用してみてください。
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ブリード個体とワイルド個体に違いはあるの?
最近では東南アジアでブリードされたクラウンキリーが入荷するようになりました。
ブリード個体はワイルド個体より飼育水に慣れている分飼育しやすい面があり、値段も安価です。
ワイルド個体の場合は少々神経質で、飼育環境に慣れるまでは体調を崩しやすい面があります。また、値段もブリード個体より少し高いです。
どちらを選ぶか迷ったら、下の比較表を参考にしてください。初めて本種を飼う方には、水あわせのハードルが低いブリード個体をおすすめします。
| 比較項目 | ブリード個体 | ワイルド個体 |
|---|---|---|
| 飼育の慣れやすさ | 水道水ベースの飼育水に慣れていて丈夫 | 環境変化に神経質で、慣れるまで体調を崩しやすい |
| 価格 | 安価で入手しやすい | やや高価 |
| 発色・ヒレの伸び | 十分美しいが、やや控えめなことも | 大切に飼うとヒレが伸び、迫力ある姿になる |
| 初心者へのおすすめ度 | ◎(最初の1群におすすめ) | ○(飼育に慣れてから挑戦したい) |
ブリード、ワイルド共に基本的に成魚ではなく若魚が入荷するため色彩が薄い事が多いですが、飼育してしばらくすると色彩が出てそれぞれ美しい姿に成長してくれるので、その成長過程を見るのも楽しみの1つです。
クラウンキリーの飼育のポイントは?

小さくてキレイで可愛らしいクラウンキリーは導入直後は少々弱い面が見受けられますが、大切に飼育すると小型美魚の名に相応しい姿を見せてくれます。

そのための飼育のポイントは
■飼育のポイント■
- 水流に気を付ける事。
- 餌は細かい物にする事。
- 水質は弱酸性〜中性を保つ事。
- 水質の急変に気を付ける事
が挙げられます。
4つのポイントを優先順位で考える
4つのポイントはどれも大切ですが、初心者の方がつまずきやすいのは順番があります。私の経験では、「水質の急変を避ける」>「水流を弱める」>「餌を細かくする」>「弱酸性〜中性を保つ」の順で意識すると失敗が減ります。特に最初の「水質の急変を避ける」は、お迎え当日の水あわせと、立ち上げ初期の管理がすべてと言ってよいほど重要です。
■ここが一番の落とし穴■
クラウンキリーは体が小さく体力も少ないため、水質の急変に対する抵抗力が弱い魚です。立ち上げたばかりの「こなれていない水槽」にいきなり導入したり、一度に大量の水換えをしたりすると、それだけで一気に体調を崩すことがあります。「丁寧にゆっくり」を合言葉にしてあげてください。
適正な水質パラメータの目安
「弱酸性〜中性」と言われてもピンとこない方のために、目標とする水質の数値を表にまとめました。試験紙やデジタル測定器があれば、ときどきチェックしてあげると安心です。
| 水質項目 | 適正範囲 | ワンポイント |
|---|---|---|
| 水温 | 23〜27℃ | ヒーターで一定に。急な上下が最も危険 |
| pH(ペーハー) | 6.0〜7.0 | ソイル使用で弱酸性に傾けやすい |
| アンモニア | 0mg/L | 検出されたら立ち上げ不足のサイン |
| 亜硝酸 | 0mg/L | こちらも検出されたら要注意 |
| 硝酸塩 | できるだけ低く | 定期的な水換えで蓄積を防ぐ |
| GH(総硬度) | 軟水〜中硬水 | 軟水を好む。硬度の高い水は苦手 |
クラウンキリーの飼育方法について
・導入
クラウンキリーはペットショップで見かけると2cm程の小さな若魚の状態でいる事が多く、健康チェックも一苦労です。

体表が白濁していたり、粉状、粒々状の付着物がある個体は避けるようにします。
健康な個体を選ぶときは、次のチェックポイントを順番に見ていくと失敗しにくいです。お店で5分ほど水槽の前に立ち、群れの中で元気に泳いでいる子を見極めましょう。
■購入前の健康チェックリスト■
- 体表に白濁・粉状・粒状の付着物がないか
- ヒレが溶けたり裂けたりしていないか
- ウロコが逆立って膨らんでいないか
- 痩せすぎていないか(お腹がへこんでいない)
- 群れから離れてポツンと底に沈んでいないか
- 呼吸が異常に速くないか(エラの動きが激しすぎない)
そしてここからが飼育ポイントの1つ、「水質の急変の注意」です。
健康なクラウンキリーを購入したら、水槽に移すために「水合わせ」をします。
急に水槽に導入すると水質や水温の急変によりショック状態になったり弱ってしまうのを防ぐためです。
まず、水槽の水を1/3〜1/4程バケツにとっておきます。
次に購入してきたクラウンキリーを袋ごと水槽に入れ、水にしばらく浮かばせて水温を合わせます(約20〜30分程)。
水温を合わせ終わったら袋を開け、中の水を1/3〜1/4程捨てて水槽の水を入れて10〜15分程様子を見ます。クラウンキリーに異常が見られなかったらこの一連の行動を2〜3回繰り返し、異常が見られなかったら晴れてクラウンキリーを水槽に放ちます。
放ち終わったらあらかじめとっておいた水槽の水を水槽に戻して水合わせは終了です。
・水槽、水質、水温
クラウンキリーはとても小さな魚なので、30cm水槽でも5〜6匹飼育する事ができます。
自然繁殖やクラウンキリーの大規模な群泳、混泳を楽しみたい場合は60cm以上のサイズで飼育すると良い結果を得られやすいです。
水質は弱酸性を好んでいるので弱酸性〜中性を保つようにしましょう。
水温は23〜27℃くらいです。
水温が急変しないように、ヒーターを入れて水温を一定にして飼育します。
飼育目的別に、おすすめの水槽サイズと飼育数の目安をまとめました。水量が多いほど水質が安定し、本種にとっても優しい環境になります。
| 水槽サイズ | 飼育数の目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 20〜30cm水槽 | 5〜6匹 | 単独飼育・少数の群れ鑑賞 |
| 45cm水槽 | 8〜12匹 | 群泳鑑賞・ペア繁殖の練習 |
| 60cm水槽 | 15匹以上+混泳 | 大規模な群泳・自然繁殖・混泳水槽 |
Q,好んでいる水質を維持するとどんな効果があるの?
A,健康に過ごしてくれるだけでなく、本来の体色を見せるようになります。
魚の飼育で気になるのが水質の維持です。
それぞれの好む水質を維持する事で魚達のストレスが軽減されたり、体への負担が減るため元気な姿を見る事ができます。
また、これらの理由から体色が揚がり、
その魚本来の美しい体色を見せてくれたり水槽内で繁殖行動を取る事もあります。
・フタ
クラウンキリーはメダカの仲間らしく、水槽内でも上層を泳いでいる事も多い魚です。
そのため何かの拍子に簡単に飛び出してしまいやすいという面があります。
本種は驚いた拍子に水面を跳ねることがあり、ほんの数cmの隙間からでも飛び出してしまいます。フタを使うのはもちろんですが、フィルターのコード穴や給餌口の隙間も意外な落とし穴です。私はメダカ水槽でも同じ失敗をしたことがあるので、隙間はウールマットやスポンジで塞ぐようにしています。水位を縁から3〜5cmほど下げておくのも、飛び出し対策として有効です。
・照明(ライト)
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昼夜のメリハリをつけたり、
水草もレイアウトしている場合は育成も兼ねてライトを使うと良いでしょう。
照明はクラウンキリー本来の美しさを引き出すうえでも効果的です。上から光が当たると、頭頂部の星のような輝きや、目のメタリックブルーがいっそう映えます。点灯時間は1日8〜10時間程度をタイマーで管理すると、生活リズムが整い、コケの発生も抑えられます。ただし、神経質な個体は強すぎる光を嫌うことがあるので、浮草を浮かべて適度に陰を作ってあげると落ち着いて泳ぐようになります。
・底砂
飼育ポイントの2つ目、「水質を保つ事」に繋がります。
アルカリ性に傾ける作用がない底砂であれば、飼育に使う事ができます。
逆に避けたいのが、サンゴ砂や大磯砂(処理していないもの)など、水質をアルカリ性・硬水に傾ける底砂です。これらは本種が好む弱酸性とは逆方向に水質を動かしてしまいます。落ち着いた色合いのソイルや田砂を使うと、本種の体色のコントラストも引き立ち、鑑賞性もぐっと上がります。私は黒っぽいソイルを敷くことが多く、その上で泳ぐクラウンキリーのシマ模様と金色のヒレが本当に映えますよ。
・フィルター
飼育する匹数や水槽のサイズに合わせて使うフィルターを選んでください。
クラウンキリーの飼育にはどのフィルターでも使う事ができます。
しかし、購入したクラウンキリーがかなり小さい場合はフィルターの揚水口に吸い込まれてしまう可能性があるため、パワーフィルター、上部式フィルター、外部式フィルター、外掛け式フィルターの場合はストレーナースポンジなどを取り付けるようにすると吸い込まれ事故を抑制する事ができます。
フィルターのタイプごとに、本種との相性を整理しました。緩やかな水流を作りやすいものが本種には向いています。
| フィルター種類 | 相性 | ポイント |
|---|---|---|
| スポンジフィルター | ◎ | 水流が緩やかで稚魚の吸い込みもなし。繁殖にも最適 |
| 投げ込み式フィルター | ◎ | 小型水槽向き。エア量で水流を調整しやすい |
| 外掛け式フィルター | ○ | 手軽。ストレーナースポンジの装着がおすすめ |
| 外部式フィルター | ○ | ろ過能力が高い。シャワーパイプで水流を分散させる |
| 上部式フィルター | △ | 水流が強くなりがち。調節弁で弱める工夫が必要 |
また、飼育ポイントの3つ目である「水流」ですが、クラウンキリーは緩やかな水流を好んでいるため、調節弁を使って水流を調節しましょう。
・水草
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クラウンキリーは水草にイタズラをする事はなく、
その派手な体色が水草の緑によく映えるため、非常に水草と相性が良いです。
弱酸性〜中性の水質で育成できる水草であればレイアウトに使う事ができます。
「クリプトコリネ」や「ボルビディス」、「ミクロソリウム」も人気がありますが、繁殖も視野にいれている方には「アマゾンフロッグピット」や「ウォータースプライト」、「パールグラス」などの水草もオススメです。
・隠れ家
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クラウンキリーは普段はとても大人しい性質ですが、たまに小競り合いをする事があります。
隠れ家は、オス同士の小競り合いで負けた個体や、群れに馴染めていない個体の「逃げ場」になります。逃げ場がないと、追われ続けた弱い個体がストレスで衰弱してしまうことがあります。土管のようなシェルターだけでなく、流木や石を組んで陰を作るだけでも十分効果的です。隠れ家が複数あると、個体それぞれが安心できるテリトリーを持てるので、水槽全体が落ち着いた雰囲気になります。
・給餌について
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飼育ポイントの4つ目です。
クラウンキリーは何でもよく食べてくれる魚で、人工飼料でも終生飼育ができる程です。
しかし口が小さいため、餌のサイズに気を付ける必要があります。
人工飼料であれば細かい顆粒タイプや細かいフレークタイプ、
冷凍飼料であればブラインシュリンプベビーやイトミミズが食べやすい大きさです。
本種に与えられる餌の種類と、与え方の目安を表にまとめました。基本は人工飼料を主食にして、ときどき冷凍餌や生き餌で変化をつけると、食いつきも発色も良くなります。
| 餌の種類 | 与え方・頻度 | ポイント |
|---|---|---|
| 細かい顆粒・フレーク(人工飼料) | 主食として1日1〜2回 | 口に入るよう指ですりつぶす。終生飼育可能 |
| ブラインシュリンプベビー(冷凍・生) | 週に2〜3回のおやつ | 嗜好性が高く発色アップ。繁殖前の栄養補給に最適 |
| 冷凍赤虫 | 週に1〜2回 | 解凍後ハサミで細かく刻んでから与える |
| イトミミズ | たまに | 食べやすいサイズ。水を汚しやすいので少量で |
| ミジンコ(生き餌) | たまに | 動く餌に本能的に反応。野生に近い摂餌が楽しめる |
普通サイズのフレークタイプを与える場合は指で摘まんで細かくすりつぶしながら与えます。冷凍赤虫を与えたい場合は小さい赤虫ならそのまま与えられますが、基本的に解凍後にハサミで細かく切ってから与えるとクラウンキリーも食べやすくなります。
給餌は1日1〜2回、3分程で食べきれる量を与えます。
Q,口のサイズに合わせないで餌をあげるとどうなるの?
A,水質悪化の原因になったり最悪の場合は死んでしまいます。
人工飼料のラベルには食べやすさが記載されている事があります。
これを鵜呑みにしてそのままのサイズで与えると、確かに食いちぎりやすそうではありますが、食べ終わる前に底に落ちてしまう事も少なくありません。
この餌の残りが腐敗してしまい、水質悪化や病気の原因になってしまう事があります。
また、稀なケースですが、口に入れたは良いものの、飲み込む事も吐き出す事もできずに窒息死してしまう事もあるため、餌のサイズは看過できない所があります。
・混泳について
クラウンキリーは温和な性格なので、相手さえ選べば混泳も十分に楽しめます。ただし、本種は体が小さく口に入ってしまうサイズなので、「大きな魚・気性の荒い魚」とは相性が悪いという大原則があります。混泳相手を選ぶときは、下の相性表を参考にしてください。
| 混泳相手 | 相性 | 理由・注意点 |
|---|---|---|
| 小型カラシン(ネオンテトラ等) | ◎ | 温和で遊泳層も分かれやすく好相性 |
| 小型コリドラス | ◎ | 下層担当で生活圏が被らず安心 |
| 小型ラスボラ | ○ | 温和だが活発なので餌の取り合いに注意 |
| ミナミヌマエビ | ○ | 稚エビは食べられることもあるが基本は共存可 |
| ベタ・大型エンゼル | × | 本種が攻撃されたり、捕食される危険あり |
| 大型・肉食魚全般 | × | 口に入るサイズなので捕食対象になる |
また、混泳させると本種が餌をうまく食べられないことがあります。動きの素早い魚と一緒だと餌を横取りされてしまうので、給餌の際は本種がいる上層にもしっかり餌が行き渡るよう、少しずつ数回に分けて与える工夫をするとよいでしょう。混泳水槽で繁殖を狙う場合は、卵や稚魚が他の魚に食べられてしまうため、別途繁殖用水槽を用意するのが確実です。
・掃除、水換え
こちらも飼育している匹数や水槽のサイズ、汚れ具合にもよりますが、
1週間〜10日に1度、だいたい1/3〜1/2の量の水換えをします。
まずは飼育器具の全ての電源を切ります。
この時注意していただきたいのが「ヒーター」で、電源を切ってから約20分程置かないとかなり熱く、火傷の原因になってしまったり、冷めない内に空気中に出すと故障の原因になってしまいます。
電源を切ったら水槽の汚れを落としていきます。
ガラス面のコケやヌメリなどの汚れをスポンジやスクレイパーで落とします。
石や流木が汚れている場合はブラシで汚れを落とします。
レイアウトも変えたい場合は1度水槽から取り出してからブラシで汚れを擦り落としましょう。
底に溜まった汚れはクリーナーポンプで水ごと吸い出します。
フィルターの掃除は頻繁にする必要はありませんが、目詰まりの解消のためにウールマットは洗うようにしましょう。投げ込み式やパワーフィルター、外掛け式フィルターの濾過材はオールインワンタイプである事がほとんどのため、こちらも目詰まり解消のためにもみ洗いします。
スポンジフィルターの場合はスポンジが濾過の働きをしているので、汚れが溜まり過ぎないように定期的にもみ洗いをする必要があります。
もし、ウールマットや濾過材、スポンジの傷みや汚れが酷い場合は新しい物と交換します。
上部式フィルター、外部式フィルターの生物濾過や科学濾過の場合は1ヶ月〜2ヶ月に1度、飼育水で軽くすすぐようにして洗います。
■水換えとフィルター掃除は同時にやらない■
水換えとフィルターのもみ洗いを同じ日にまとめて行うと、ろ過バクテリアが一気に減って水質が不安定になることがあります。本種のように水質変化に弱い魚では、これが体調不良の引き金になりがちです。「水換えの日」および「フィルター掃除の日」は別々に分けるのが安心です。
水草が伸びたり子株が出過ぎている場合はハサミでトリミングして葉の長さや背丈を短くしたり、不要な子株も切り取ります。トリミングで出た不要な葉は必ず燃えるゴミとして処分してください。
掃除が終わったら全ての器具を取り付け、カルキ抜きをして水温も合わせた新しい水を水槽に足していきます。水を入れ終わったら器具の電源を入れて水槽掃除は終了です。
クラウンキリーのかかりやすい病気と治療方法について

水槽内を活発に泳ぎ、餌もよく食べて可愛いクラウンキリーですが、
体が小さい分体力も少なく、1度病気にかかると治療にかなり苦戦を強いられる事が多いです。

私の失敗談 ― 立ち上げが甘くて白点病を出してしまった話
病気の各論に入る前に、私自身の苦い経験を共有させてください。クラウンキリーを初めて飼ったとき、私はメダカ飼育の感覚で「すぐ入れても平気だろう」とタカをくくり、立ち上げてまだ数日の水槽に慌てて導入してしまいました。
このとき私は、慌てて水替えと薬浴で対応しましたが、何匹かは助けてあげられませんでした。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。この失敗から学んだのは、「生き物を迎えるなら、その命に責任を持つこと。そのために徹底的に調べ、環境を整えてから迎えること」です。今では新しい魚を迎える前に必ず2〜3週間かけて水槽を立ち上げ、アンモニア・亜硝酸がゼロになったことを確認してから導入しています。
■この失敗から得た教訓■
- 水槽は最低でも2〜3週間かけて立ち上げ、ろ過を完成させてから魚を入れる
- 導入前にアンモニア・亜硝酸がゼロであることを試験紙で確認する
- 体力のない小型魚ほど「環境を整えてから迎える」ことが命を守る
- 病気は治療より予防。日々の健康チェックと水質維持がすべて
かかりやすい病気の早見表
クラウンキリーがかかりやすい代表的な病気を、症状・原因・治療薬の対応で一覧にまとめました。「あれ?様子がおかしいな」と思ったら、まずこの表で当たりをつけてみてください。早期発見が何より大切です。
| 病名 | 主な症状 | 主な治療薬 |
|---|---|---|
| エロモナス症(松かさ病) | 充血・ウロコの逆立ち | グリーンFゴールド、観パラD ほか |
| カラムナリス症(口・尾腐れ) | 口や尾ビレの爛れ・付着物 | 観パラD、グリーンFゴールド ほか |
| 白点病 | 体表に白い点々 | アグテン、メチレンブルー ほか |
| ウーディニウム症(コショウ病) | 白〜黄色の粉状付着物 | メチレンブルー、グリーンF系 ほか |
1,エロモナス症(松かさ病)
「初っぱなから!?」と思われるかも知れませんが、
クラウンキリーは体が小さいためよく観察していないと高確率で見落としやすい病気です。
体表が僅かに充血していたり、ウロコが逆立って膨らんでいるように見えます。
水質の悪化や魚達の免疫力の低下、病気の個体を導入してしまったなどが主な原因です。
治療方法として、エルバージュや観パラD、パラザンD 、グリーンFゴールドなどの魚病薬による薬浴を行います。
病魚を治療用水槽に隔離したら魚病薬を規定量投薬します。
3〜5日に1度水換えをし、再び投薬して治療を続けます。
エロモナス症はかなりしぶとい上に死亡率も高い病気なので、
体力が少ないクラウンキリーにとっては非常に厄介な病気です。
2,カラムナリス症
症状が出た部位によって呼び名が変わる病気です。
クラウンキリーは特に尾ビレ、次に口に症状が出やすいです。
初期症状では体の一部に白〜黄色っぽい付着物が現れます。口腐れ病の場合は次第に口先が爛れ始め、放っておくと頭部全体に症状が拡がって死に至ります。尾腐れ病の場合は尾ビレの柔軟性が失われていき、溶けるように尾ビレがボロボロになってしまいます。
治療方法は観パラDやパラザンD、グリーンFゴールド、エルバージュのいずれかの魚病薬を使った薬浴をします。
病魚を治療用水槽に隔離したら、魚病薬を規定量投薬して治療します。3〜5日に1度水換えをし、再び投薬をして治療を続けます。
3,白点病
アクアリウムの世界で非常に有名な病気で、
名前の通り白い点々が体表に現れるので発見しやすい病気の1つです。
病魚は白点の不快感からか体を底砂や流木などに擦り付けますが、この時にできた傷から二次感染が起こる場合もあるため注意が必要です。
発症の原因ですが、こちらも水質の悪化や水温の急変、病魚を導入してしまったなどが挙げられます。
治療にはアグテンやグリーンF系の魚病薬、メチレンブルー、マラカイトグリーンを使った薬浴を行います。
治療用の水槽に病魚を隔離したらいずれかの魚病薬を規定量投薬して薬浴します。
5〜7日に1度、アグテンの場合は3日に1度水換えをし、再び投薬して治療を続けます。
4,ウーディニウム症
発症すると体表に白〜黄色っぽい粉状の付着物が現れるため「コショウ病」「ベルベット病」とも呼ばれる病気です。
発症した魚は元気がなくなり、力なく泳いだりヒレをたたんでプルプル震えたりします。
原因は水質の悪化や病気の魚を導入した事などが挙げられますが、フィルターや水槽掃除をサボったり手を抜いたりすると発生する事があります。
治療にはメチレンブルーやマラカイトグリーン、グリーンF系の魚病薬を使った薬浴を行います。
治療用の水槽に病魚を隔離したら、いずれかの魚病薬を規定量投薬して薬浴をします。
5〜7日に1度水換えをし、再び投薬をして治療を続けます。ウーディニウム症は非常に感染力が強い病気なので、少しでも症状があれば隔離して薬浴をした方が無難です。
また、しっかり水槽掃除やフィルター掃除をしたり、
水質をキレイに保つ事で発生をかなり抑制できる病気でもあります。
病気を防ぐための日々の心がけ
ここまで4つの病気を見てきましたが、共通して言えるのは「治療より予防がはるかに大切」ということです。体力の少ないクラウンキリーは、いざ発症すると治療に薬を使っても助けきれないことが多いからです。日々のちょっとした心がけで、発症のリスクは大きく下げられます。
新しく魚を導入する際は、いきなり本水槽に入れず別容器で1〜2週間トリートメント(様子見)してから合流させると、病気の持ち込みを防げます。少し手間ですが、すでにいる仲間を守るための大切なひと工夫です。
クラウンキリーの繁殖について

雌雄判別の方法は?

クラウンキリーの雌雄判別はとても簡単で、小さい若魚の段階でも判別可能です。

オスの特徴
- メスより体が大きい。
- 各ヒレが大きく、特に尻ビレは平行四辺形のような形をしている。
- 背ビレ、尻ビレ、尾ビレに模様がしっかりと入る。
- オス同士でフィンスプレッドをして優劣を競うようになる。
メスの特徴
- オスより少し体が小さい。
- 各ヒレが小さく、特に尻ビレが丸みを帯びた形をしている。
- 尾ビレ、背ビレ、尻ビレに模様が入らず、尾ビレの場合は付け根が黄色いだけ。
- オスと比べて体がふっくらとしている。
オスとメスの違いを、見分けやすいポイントで表にも整理しておきます。お店で選ぶときや、繁殖用のペアを組むときの参考にしてください。
| 見分けるポイント | オス | メス |
|---|---|---|
| 体の大きさ | 大きい | やや小さい |
| 体型 | スマート | ふっくら(抱卵すると顕著) |
| 尻ビレの形 | 平行四辺形に尖る | 丸みを帯びる |
| 各ヒレの模様 | 背・尻・尾にしっかり入る | ほぼ入らない(尾の付け根が黄色いのみ) |
| 行動 | オス同士でヒレを広げ競う | 争いには加わらない |
繁殖に必要な物は?
自然繁殖の場合は60cm水槽などで水草をふんだんに使ったレイアウトを作り、群泳をさせるという方法があります。
狙って繁殖させる場合は30〜45cm水槽にヒーター、スポンジフィルターをセットし、ウィローモスやウォータースプライト、アマゾンフロッグピットを入れて繁殖用の水槽を作ります。
ポチップ
繁殖を成功させるために、私がいつも準備しているものを一覧にまとめました。特に「産卵床になる細かい水草・浮草」と「水流の弱いスポンジフィルター」は、稚魚の生存率を左右する重要アイテムです。
| 必要なもの | 役割・ポイント |
|---|---|
| 30〜45cm水槽 | 繁殖専用に用意。親と卵を分けやすい |
| ヒーター | 水温25℃前後に安定させ、産卵を促す |
| スポンジフィルター | 水流が弱く、稚魚を吸い込まない |
| ウィローモス・ウォータースプライト | 産卵床になり、稚魚の隠れ家にもなる |
| アマゾンフロッグピット(浮草) | 根が産卵床に。微生物(インフゾリア)も湧く |
| スポイト・ピンセット | カビた卵の除去、稚魚や食べ残しの管理に |
| PSB・パウダーフード | 孵化後の稚魚の餌として必須 |
クラウンキリーの繁殖行動は?
クラウンキリーのオスは成熟するとメスをめぐってフィンスプレッドを始めます。
この戦いに勝ったオスが晴れてメスとつがいになる事ができ、ヒレをいっぱいに拡げて小刻みに震えながらメスにアピールします。
オスは気に入った場所にメスをエスコートし、背ビレと尻ビレでメスを抱き締めるようにして体を寄せ合い産卵します。
1度の産卵数は3〜5個程で、粘着性のある糸で水草に絡めるようにして産み出されます。
■卵の注意点について■
クラウンキリーの卵はとても小さく繊細な面があります。
特に初産の卵は栄養の問題なのか受精率が悪い事があり、かなりカビやすいです。
また、その後に産まれた卵は受精率が良くても水質が悪いとすぐにカビてしまうので注意が必要です。カビた卵を放っておくとどんどんカビが広がっていき、健康な卵にも害を及ぼしてしまうため、スポイトやピンセットなどで取り除きます。
クラウンキリーは何回かに分けて少しずつ産卵をするため、産卵が始まったら1週間くらい様子を見て、メスの下腹部がスマートになっているようであれば本来の水槽にペアを戻します。
こうする事である程度の採卵ができ、親魚による食卵も防ぐ事ができます。
卵と稚魚のお世話について
クラウンキリーの卵は水温25℃くらいだと約2週間程で孵化が始まります。
生まれてくる稚魚達もかなり小さいので、
卵や稚魚の観察をしたい場合はルーペを用意しておくと観察しやすくなります。
ここからは、私が実際に記録してきた「孵化からの成長日数」を表にまとめます。日々の変化が分かると、お世話のモチベーションも上がりますし、「今どの段階か」「次に何をすべきか」が掴みやすくなります。水温25℃前後を前提とした目安です。
| 経過日数 | 大きさ・状態 | 餌・お世話 |
|---|---|---|
| 産卵〜孵化 | 約2週間で孵化開始(卵は1mm未満) | カビた卵をスポイトで除去 |
| 孵化初日 | 2〜3mm・ほぼ無色。ヨークサックあり | 餌は不要 |
| 孵化2〜3日目 | ヨークサックが消える | PSB+パウダーフードを少量 |
| 孵化7日目〜 | 黄色みがかった肌色に | PSB+パウダーフード、食べ残し除去 |
| 孵化12日〜 | 4〜5mm・厚みが出る | 水質悪化に注意し1/3水換え |
| 孵化23日〜 | シマ模様が出始める | PSB+パウダーフード |
| 孵化30日〜 | 7〜8mm・クラウンキリーらしく | PSB+パウダーフード |
| 孵化47日〜 | 1.3cm超・目に青みが乗る | ブラインシュリンプベビーを少量 |
| 孵化60日〜 | 2cm近く・各ヒレが輝く(繁殖成功) | 2cmを超えたら親水槽へ |
孵化初日
大きさは2〜3mm程で、ほぼ体色は無色です。
お腹には栄養が詰まったヨークサックをつけているため餌は必要ありません。
孵化後2〜3日目
お腹のヨークサックがなくなり餌を食べるようになります。
餌にはPSBと稚魚用のパウダーフードを少量与えます。
この時アマゾンフロッグピットやウォータースプライトがあるとインフゾリア(微生物)が自然に沸いて稚魚の餌になるため生存率が上がります。
孵化後7日目〜
稚魚の成長は早く、無色だった体は黄色みがかった薄い肌色っぽい色をしています。
泳ぎ方もホバリングが多いですが、スイスイと泳げるようになってきます。
孵化後12日〜
まるで糸くずのようにひ弱な体に僅かながら厚みがでてきます。
大きさは4〜5mm程で、積極的に餌を食べ、泳ぐようになってきます。
ヒレが少しずつ大きくなってきている時期ではありますが、水質が悪くなっているとヒレが癒着したようになる「ハリ病」が出てしまうため、スポンジフィルターのスポンジを1度しっかりもみ洗いし、1/3くらいの量の水換えをします。
孵化後17日〜
体の大きさにあまり変化はありませんが、尾ビレ、胸ビレが少し大きくなります。
背ビレ、腹ビレはまだハッキリと確認できません。
孵化後23日目〜
稚魚達の体に厚みが出て、頭上には僅かに光る部分が見え、体にはクラウンキリー特有のシマ模様が出始めます。
口はまだ小さいので、餌にはPSBと稚魚用パウダーフードを与えます。
孵化後30日目〜
体の大きさは7〜8mm程で、体色も濃くなってクラウンキリーっぽさが出てきます。
かなり小さいですが、腹ビレと背ビレが僅かに確認できます。
まだまだ小さいため、PSBとパウダーフードを与えます。
食べ残しや残念ながら死んでしまった稚魚はスポイトで取り除きます。
孵化後37日目〜
順調に成長すると稚魚の大きさも1cm近くなります。
孵化初日のような弱々しい泳ぎ方ではなく、しっかりとヒレを動かして力強く泳げる容認なります。
孵化後47日目〜
稚魚達の大きさも1.3cmを超える個体が出てきます。
模様もハッキリしてきて目も僅かにメタリックブルーがのってきます。
ブラインシュリンプベビーを口にできるようになるため、冷凍したものか、卵から沸かしたブラインシュリンプベビーを少量与えます。
積極的に食べるようであれば、PSBは水換えの時だけ添加するようにして主食をパウダーフードとブラインシュリンプベビーにします。
◆ブラインシュリンプをあげるようにしたら謎の生物発見!?◆
ブラインシュリンプベビーは稚魚や小型種に良い餌となってくれますが、しばらく与えていると水槽に小さなイソギンチャクのような生物が発生する事があります。
この生物は「ヒドラ」と呼ばれており、小さなイソギンチャクやクラゲの仲間です。
ある程度の大きさがある種類は大丈夫ですが、体の小さい稚魚はヒドラの餌にされてしまう事もあるため、ヒドラを見つけたら駆除します。
稚魚がある程度育っている場合なら稚魚を別の容器に移動させ、ヒドラが発生した水槽を熱湯消毒してしまいます。熱湯消毒後は天日で干し、ヒドラを完全に駆除できたら再び水槽を使う事ができます。
孵化後60日目〜
稚魚の大きさも2cm近くなり、
各ヒレや目のメタリックな輝きも確認できるようになります。
体色もよりハッキリし、親魚程の発色はなくても立派な若魚です。
ここまでくれば水質の急変や病気が出回らない限り安心サイズなので、繁殖成功です。
親魚水槽に移すにはまだ早く、大きさが2cmを超えたら戻すようにします。
クラウンキリー飼育のよくある質問(FAQ)
最後に、クラウンキリーの飼育について寄せられることの多い質問を、Q&A形式でまとめました。これまでの内容のおさらいにもなりますので、気になるところをチェックしてみてください。
Q. クラウンキリーは初心者でも飼えますか?
A. はい、飼えます。ただし「水質の急変に弱い」という弱点があるため、水槽をしっかり立ち上げてから導入し、水あわせを丁寧に行うことが条件です。立ち上げ済みの安定した水槽に迎えれば、初心者の方でも十分に飼育できます。
Q. 何匹くらいから飼うのがおすすめですか?
A. 群れでいると落ち着くので、最低でも5匹以上をおすすめします。30cm水槽なら5〜6匹、45cm水槽なら8〜12匹が目安です。複数いるとオスの発色やフィンスプレッドも見られて、より楽しめます。
Q. ヒーターは必要ですか?
A. 必要です。適水温は23〜27℃で、水温の急変に弱い魚なので、季節を問わずヒーターで水温を一定に保ってあげましょう。特に春先や秋口の昼夜の寒暖差は要注意です。
Q. 餌は1日に何回あげればいいですか?
A. 1日1〜2回、3分ほどで食べきれる量が基本です。口が小さいので、人工飼料は指ですりつぶして細かくしてから与えてください。与えすぎは水質悪化のもとなので、少量を守りましょう。
Q. メダカと一緒に飼えますか?
A. 体格と温和さが近いので、基本的には混泳可能です。ただし水温の好みがやや異なる(メダカは低水温にも耐えますが本種はヒーター必須)点と、繁殖を狙う場合は卵や稚魚の管理が難しくなる点に注意してください。
Q. 水換えはどのくらいの頻度で必要ですか?
A. 1週間〜10日に1度、1/3〜1/2程度が目安です。ただし水質の急変に弱いので、小型水槽では「少量をこまめに」換える方が安全です。新しい水は必ず水温を合わせ、ゆっくり注いでください。
Q. オスとメスはどう見分けますか?
A. オスは体が大きく、背ビレ・尻ビレ・尾ビレに模様がしっかり入り、尻ビレが平行四辺形に尖ります。メスは体が小さくふっくらしていて、ヒレに模様がほとんど入りません。若魚でも見分けられます。
Q. 卵がすぐにカビてしまいます。どうすればいいですか?
A. カビた卵は健康な卵にもカビを広げるので、見つけ次第スポイトやピンセットで取り除いてください。また、初産の卵は受精率が低くカビやすい傾向があります。水質をきれいに保つことと、こまめなカビ取りが対策の基本です。
Q. 稚魚が小さすぎて餌が食べられているか不安です。
A. 生まれたての稚魚はとても小さく、口に入る餌が限られます。アマゾンフロッグピットやウォータースプライトを入れておくと、自然に湧くインフゾリア(微生物)が餌になり、生存率が上がります。PSBと稚魚用パウダーフードも少量ずつ与えましょう。
Q. 寿命はどのくらいですか?
A. 飼育下での寿命は約2〜3年です。小型の卵生メダカとしては標準的な長さです。水質を安定させ、栄養バランスの良い餌を与えて大切に育てれば、寿命をまっとうしてくれます。
Q. 飛び出しが心配です。対策はありますか?
A. 本種は上層を泳ぎ、驚くと跳ねるので、フタは必須です。フィルターのコード穴や給餌口の隙間も塞ぎ、水位を縁から3〜5cm下げておくと飛び出しをさらに防げます。
まとめ

今回は小型水槽でも映える小型美魚・クラウンキリーについてご紹介させていただきました。
小さいので難しそうに感じるかも知れませんが、
水質や水流、餌のサイズなどに気を付ければ、意外と簡単に飼育する事ができます。
また、大事に飼育する事でヒレが伸び、ド派手な発色をした個体は非常に見応えもあります。そんな個体のフィンスプレッドやメスへのアピールは非常に美しく、この魚がどうして古くから人気があるのかが一目で分かります。
初めての熱帯魚を小型水槽で楽しみたいとお考えの方や、新しく小型種の導入をお考えの方は是非クラウンキリーも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?
ポチップ



