スラウェシシュリンプの特徴や飼育方法を解説!
ビーシュリンプやヌマエビ、バンパイアクラブのように淡水性かつ小型の甲殻類は今でも高い人気を誇っており、新しい品種や種類が入荷してきます。
そんな甲殻類の中でも今回皆様にご紹介させていただく種類が「スラウェシシュリンプ」になります。
ビーシュリンプやバンパイアクラブと比較するとマイナーな種類ではありますが、その見た目や色彩はマリンアクアリウムで飼育される甲殻類達のような美しさを備えています。
また、名前の通り「スラウェシ島」に生息している彼らは飼育に少しクセがあり、ビーシュリンプより飼育難易度は高めです。
1,スラウェシシュリンプとは何ぞや?
スラウェシシュリンプは東南アジアの島国「インドネシア」の島の一つである「スラウェシ島」の湖に生息している小型のエビの事です。
スラウェシシュリンプの見た目はビーシュリンプやチェリーシュリンプのような見た目の種類もいますが、マリンアクアリウムで飼育されている「ホワイトソックス」や「スカンクシュリンプ」に近い見た目と色彩を持つ種類もいます。
☆生命溢れる島・スラウェシ島!
スラウェシ島はかつて「セレベス島」とも呼ばれていた島で、美しいサンゴ礁や熱帯雨林等の自然に富んでいます。
そんなスラウェシ島ではコーヒーも有名らしく、様々なコーヒー豆を取り扱うお店であれば味わう事もできます。
また、希少な動物達が生息している島でもあり、特に生物学者や古代生物マニアにはたまらない場所でもあるのです。その生物とは「シーラカンス」。
「生きた化石」とも呼ばれる古代種の末裔で生息地としてはコモロ諸島が有名ではありますが、このスラウェシ島の海でもシーラカンスが生息しているそうです。
2,スラウェシシュリンプの飼育が難しいとされる理由とは?
恐らくはビーシュリンプと同じイメージから「弱酸性」を思い浮かべる方もいらっしゃると思われます。
早速答えを言ってしまいますと、スラウェシシュリンプの好む水質は「中性〜弱アルカリ性」です。
そのためビーシュリンプやチェリーシュリンプを飼育する要領で飼育を始めると水質の違いから徐々に体調を崩してしまい、長期飼育が難しくなってしまいます。
また、甲殻類系は水質の変化に敏感な種類が多く水合わせにもかなり気を遣いますが、スラウェシシュリンプは水質の変化に「より敏感」な傾向があります。これも飼育難易度に関係してきています。
スラウェシシュリンプは美しい種類ではありますが、常にショップで販売されているような種類ではないので飼育データが少ないため謎が多いです。
3,スラウェシシュリンプの仲間達のご紹介!
序盤から「マイナー」「飼育が難しい」等の単語が飛び交うスラウェシシュリンプですが日本に数種類入荷しており、どの種類も美しい姿と色彩が魅力です。
①トゥティビューティー・シュリンプ
スラウェシ島の「トゥティ湖」に生息する美麗種です。ヌマエビ系とは違ったシャープなボディと頭部と脚、横腹の白に縦横に入る赤〜赤紫色のバンド模様が特徴です。
大きさは約2cmですが、派手でスタイリッシュな見た目からスラウェシシュリンプの代表種として認知されています。以前は「ハーレークインシュリンプ」とも呼ばれていました。
②ホワイトグローブ・シュリンプ
こちらは「マタノ湖」に生息している種類です。赤〜黒褐色の体に青白く輝くブルースポットが散りばめられ、真っ白な鋏脚とヒゲが特徴です。
大きさも2cm程でスラウェシシュリンプの中では比較的飼育しやすい種類であり、状態良く飼育できれば繁殖する事もあります。
③イエローブロッサム・シュリンプ
スラウェシシュリンプの中では2〜3cmと少し大きめの種類です。濃赤〜赤色の体色と背中側や目の周り、脚の節々に鮮やかな黄色の色彩が入ります。
④レッドラッシュ・シュリンプ
大きさは2cm程で、白い鋏脚と全身に走る鮮やかな赤色の細かいライン模様が美しい種類です。こちらも飼育はしやすい方で、飼育環境が良いと繁殖する事があります。
⑤ダイナソー・シュリンプ
スマートなボディとド派手な赤と白の複雑な縞模様が特徴的な種類で、初めて見た時はド派手なクルマエビかと思いました。
環境の変化に敏感で入荷、輸入直後は弱い面がありますが、飼育環境に慣れてくると徐々にその派手な体色を見せつけてくるようになります。
名前の「ダイナソー」は「恐竜」の意味がありますが、どの辺りがダイナソーなのかは依然として不明です。
⑥トゥティゼブラ・シュリンプ
最初にご紹介したトゥティビューティー・シュリンプによく似た種類ですが、縦横にバンド模様が入る前者と違い、規則正しいゼブラ模様が入る種類です。
濃赤〜鮮やかな赤色と白のバンドが特徴的で前者に負けない美しさがあります。
また、謎多き種類でもあり、近縁種説以外にも交雑種説もあります。
⑦スラウェシ・ビーシュリンプ
見た目も模様もビーシュリンプの原種によく似た種類です。
バリエーションが豊富で、白いバンドに透明感のある茶〜オレンジ色の体色が可愛らしいです。
流通する時は「ピバ・シュリンプ」と呼ばれる事もあります。
4,スラウェシシュリンプの餌は?
スラウェシシュリンプの生態には謎が多く、岩場に生えたコケやシアノバクテリア(藍藻)等を食べているとされていますが、飼育下ではエビ用の人工飼料やコリドラスやプレコ用の人工飼料等でも飼育は可能です。
5,スラウェシシュリンプの飼育における注意すべきポイントとは?
スラウェシシュリンプは飼育データも少なく、水質や環境の変化にかなり弱い面がある種類となります。
しかし、その美しさは他の小型甲殻類には無い、淡水種なのに海水のカラフルなエビ達を彷彿とさせるかなり特殊なものとなっています。
◇飼育のポイント
- 水合わせは時間をかけて、ゆっくり慎重に行う事。
- 水質はなるべく弱アルカリ性をキープする事。
- 水質・水温の急変に注意する事。
- 水質悪化を抑えるため、餌は少量をこまめに与えるようにする事。
- 体が小さいためフィルターに吸い込まれないようにストレーナースポンジを装着する事。
6,スラウェシシュリンプの飼育方法について
①購入について
スラウェシシュリンプはエビ類にもかなり力を入れているショップでなければなかなか販売していないため、基本的には通販を活用する事になります。
スラウェシシュリンプ達は環境の変化に弱いため、到着時に数匹亡くなっている場合もありますが、購入の注意点に死着保証が書かれていれば保証してくれる場合もあります。
その場合は到着時間にしっかりと受け取る事が条件なので気を付けるようにしましょう。
スラウェシシュリンプの一匹あたりのお値段は種類にもよりますが2000円以上すると考えておいた方が良いです。
Q,どうしてエビの袋の中にトリカルネットや綿が入っているの?
A,エビ達が互いを掴み合ってしまわないようにするためです。
エビを購入すると高確率で入っている綿やトリカルネットの切れ端。実はとても重要な役割を担っています。
その役割とはエビ達の「足場」です。エビ達は魚のように泳ぎ回るのではなく、普段は底を歩いたり水草やコケに掴まって過ごしています。
そのため足場がないと不安になってしまい、狭い袋の中で仲間達を足場にし合ってしまうのです。
これを防止するための足場として、エビを購入した袋の中にはトリカルネットや綿が入れられているのです。
もし皆様が何かの理由で飼育しているエビ達を梱包しなくてはいけない時は、このエビ達の特徴を思い出して、必ず足場になるような物を入れるようにしましょう。
②水合わせについて
小型の甲殻類の中でもスラウェシシュリンプは水質や環境の変化にかなり敏感なので、水合わせにもかなり気を遣う必要があります。
まず水温合わせですが、水槽に袋ごと浮かべて30分〜1時間程おいて水温を合わせます。
水合わせの手順ですが、袋に入れたまま行う場合は小さなコップ等で水を取るようにし、10回程に分けて水合わせを行います。
水槽の水を足す度に20分以上は様子を見るようにし、最後の水合わせが終わっても異常が見当たらなければ水槽内にエビ達を放ちます。
バケツで水合わせを行う場合はエアチューブの片端に石等の重りをくくりつけて水槽に入れ、もう片端は軽く吸って呼び水をしてから空気調節弁等を取り付けて流入する水量を抑え、バケツの中に入れます。
水が溢れてしまったりエビ達の異常に気付きやすくするためにもなるべくその場を離れず様子を見るようにした方が無難です。
1時間以上かけて水合わせを終え、特に異常が見られなければコップ等で掬って水槽内に放ちます。
③水槽、水質、水温について
スラウェシシュリンプはほとんどが2cm程の大きさしかない小型種なので小型水槽でも飼育する事ができます。
30cmキューブ水槽等もよく使われていますが、スリムタイプの水槽も飼育に使う事ができ、環境が整っていれば繁殖まで持っていけます。
水質は中性〜弱アルカリ性で飼育できますが、phが高い(ph7以上)の「硬水」を好む傾向にあるため、なるべく弱アルカリ性の水質(ph7.5〜8.5前後)をキープするように飼育する事を推奨いたします。
水温は23〜27℃で飼育できます。水温の急変にも弱いのでヒーターを入れて水温を一定に保ってあげましょう。
④底砂について
水質を弱酸性に傾ける作用の無い底砂であれば飼育に使う事ができます。
無難なのは粗め〜細めのサンゴ砂や大磯砂ですが、水質を弱アルカリ性に傾ける作用のあるソイルも販売されているため、水草も育てたい方は使ってみても楽しいと思います。
⑤フィルターについて
基本的にどのフィルターでも飼育に使う事ができますが、パワーフィルター、外掛け式フィルター、上部式フィルター、外部式フィルターを使う場合は吸い込まれ事故の抑制のためにもストレーナースポンジを装着する事をオススメいたします。
個人的オススメなのはスポンジフィルターと底面式フィルターで、どちらも吸い込まれ事故が少ない事や飼育する匹数が少ない等の水質の変化が少ない環境での飼育ではかなり扱いやすい面があります。
底面式フィルター、スポンジフィルターは以前からビーシュリンプ、チェリーシュリンプ、ルリーシュリンプ等の多くの小型エビの飼育に広く使われているため信頼もあります。
☆濾過材に足してみよう!
底砂に大磯砂や田砂を使った場合、中性よりの水質になってなかなか思うようなミネラルたっぷりの硬水に至らない事があります。
そんな時はフィルターの濾過材スペースに余裕があれば粗めのサンゴ砂を入れたらパックや市販の「カキ殻パック」等を入れてみましょう。
一瞬で効果が出る訳ではありませんが、次第に豊富なミネラルが溶け出して硬水になっていきます。
⑥隠れ家について
スラウェシシュリンプはビーシュリンプやチェリーシュリンプと比べて少々神経質な面があります。
環境に慣れるまでは物陰に隠れやすく、慣れた後もお気に入りの場所でのんびりしたりするため、石や流木、水草等で隠れ家を幾つか作ってあげると落ち着きやすくなります。
⑦水草について
硬水での水草の栽培は難易度が高めですが、決してできない訳ではありません。
「バリスネリア」や「ウォーターカーナミン」「ウォーターウィステリア」等の弱アルカリ性の水質でも育てられる種類であればレイアウトできますし、「淡水ワカメ」や「ウィローモス」もレイアウトできればスラウェシシュリンプにとって水質浄化や餌としての役目も果たしてくれます。
☆レイアウトにスラウェシ産の水草はいかが?
レイアウトするにあたって現地の水草を使うと雰囲気が出たり、実際の生息地に思いを馳せれたりと楽しみが増えます。
常に入荷する水草ではありませんが、エビ達以外にもスラウェシ島からは水草が日本へ輸出される事があります。
代表的な水草として、芝のような見た目の「セレベス・カーペットスター(スラウェシ・カーペットスター)」、ウェーブのかかった透明感のある緑の葉が特徴的な「オテリア・メセンテリウム」等があります。
⑧給餌について
スラウェシシュリンプ達は野生下ではシアノバクテリア(藍藻等)や岩肌に生えたコケ、生き物は死骸等の有機物を主に食べているとされています。
なので飼育下の餌に困りそうなイメージがあるかも知れませんが、エビ用の人工飼料やコリドラス、プレコ用の人工飼料等も与えればよく食べてくれます。
ハサミによる「ツマツマ」の動きはビーシュリンプ等と比較すると少しゆっくりめで、体をたまに揺らしながツマツマと餌を食べます。
他の魚類の人工飼料も与えれば食べますが、食べる速度がゆっくりなので一度にたくさん餌を与えると商品によっては食べる前に餌が溶けてしまい食べれなくなってしまったり水質悪化に繋がりやすくなるので、少量の餌を1日に2〜3回に分けて与えるか、溶けにくいタイプの餌を与えるようにしましょう。
また、湯がいたホウレン草やワカメ、レタスの柔らかい部分も餌になるので石等に糸でくくりつけて与えてみてください。
このタイプの餌は食べ残されると水を汚しやすいので入れてから半日おいても残っている場合は取り除くようにした方が無難です。
⑨脱皮について
エビ達が病気になるという事はあまりありませんが、むしろ甲殻類なら必ずある「脱皮」はかなり肝を冷やされます。
脱皮中に驚いた拍子に脱皮不全を起こしてしまってそのまま死んでしまったり、脱皮をしたばかりの柔らかい体を仲間に狙われて食べられてしまったり、カルシウム不足で脱皮不全になって死んでしまう事もあるのです。
甲殻類の脱皮は成長のために必要不可欠なので、栄養やカルシウムが不足しないように餌を与えたり、安心して脱皮できるように隠れ家もしっかり用意してあげましょう。
また、エビやカニの仲間は脱皮後に交尾、産卵に至る事もあるので脱皮が無事に終わったらエビ達の様子を観察してみてください。もしかしたら、普段とは違う行動が見られるかも知れません。
⑩水換え、水槽掃除について
飼育している匹数や水槽の汚れ具合にもよりますが、大体10〜14日に一度、1/4〜1/3の水換えを行います。
基本的な掃除の仕方は変わらないのですが、水換え後に入れる「新しい水」の用意が必要です。
新しい水の作り方ですが、バケツ等に水道水を入れてカルキ抜きを入れ塩素を抜きます。
次にウォーターコンディショナー等を入れて水質を弱アルカリ性にします。他にも時間やスペースに余裕があれば、カキ柄パックやサンゴ砂をパックした物を入れて新しい水作りをしたり、時間に余裕が無い場合は硬水のナチュラルウォーターを購入しておくと便利です。
水槽面の汚れはメラミンスポンジやコケクロスで擦り落としたり、スクレイパーを使ってこそぎ落とします。
水草が伸びていたり枯れている場合はトリミングをしますが、水草に隠れたエビ達を傷付けないように注意しましょう。意外とヒゲが紛れている事があります。
トリミングが終わったら出てきた不要な葉を集めますが、これもエビ達が隠れている事があるので注意が必要です。
底砂の掃除も必要ですが、小型水槽であればクリーナースポイトで特に汚れが溜まっている部分を狙って汚れを吸い取る事もできます。
クリーナーポンプで行う場合はエビ達を吸い込まないように十分注意してください。
掃除が終わったら事前に用意しておいた新しい飼育水をゆっくり足し、飼育器具の電源を入れて水換えは終了です。
フィルター掃除は濾過材に相当汚れが溜まってない限りは頻繁に行う必要はありません。
目詰まりがあれば軽くすすいで汚れを落としたり、濾過材があまりにも傷んでいる場合は新しい物と交換します。
揚水パイプに汚れが溜まっている場合は本体から取り外した後、専用のブラシを使って汚れを落とします。
7,スラウェシシュリンプの繁殖について
美しくも気難しいスラウェシシュリンプですが、そんな性質にめげる事なく大切に飼育していると水槽内で繁殖する事があります。
①雌雄判別の方法について
成長し、繁殖が可能になったエビ達はお腹側を見ると雌雄を判断する事ができます。
♠️オスの特徴
- 腹肢が短い(卵をくっつける必要が無いため)
- 腹部の殻の面積が狭く、スマート(卵を抱えないため)
- 体色に透明感がある。
♥️メスの特徴
- 腹肢が長い(卵をくっつけてお世話をするため)
- 腹部の殻の面積が広く、丸みがある(卵を抱え、守るため)
- オスより体色が鮮やか、あるいは濃い事が多い。
②繁殖行動について
エビ達が繁殖が可能なくらいに成長し、飼育環境が整っていると交尾、繁殖行動を取るようになります。
エビやカニの仲間は脱皮が終わった後に交尾を始めるのですが、その時オスはメスを押し倒すようにして交尾をします。
初めて見ると襲われているように見えるのですが、お腹部分をくっ付けてハサミはメスの固定にしか使わないため共食いと区別できます。
交尾後のメスはしっかり栄養を取ると物陰やお気に入りの場所に移動して、お腹にある「腹肢(「遊泳肢」と呼ぶ事もある)」に卵を産み付けます。
スラウェシシュリンプ達の卵はビーシュリンプ達と同じ大型の卵なのでそのまま淡水で育てる事ができます。
③孵化までの日数と前兆について
孵化までの日数は水温に関係しており、低ければ遅く、高ければ早まる傾向があります。
基本的には産卵されてから約1ヶ月で孵化が始まる事がほとんどです。
孵化が近付くにつれ、卵には稚エビの目が見えたり輪郭が出てきたりする他、お母さんエビのお腹をワシャワシャする頻度が増えたりするので是非観察してみてください。
④稚エビの育て方について
スラウェシシュリンプ達の稚エビはヤマトヌマエビ等のようにゾエアではなく、ちゃんと親と同じ姿形で生まれてくるのでお世話はしやすい方です。
基本的に親エビや周りのエビに攻撃される事はありませんが、どうしてもツマツマの威力が弱いため、餌にはパウダータイプの人工飼料や練り餌タイプの人工飼料等、柔らかくてツマツマしやすい物を与えるようにすると生存率が上がります。
8,飼育の落とし穴について
これはスラウェシシュリンプ達に限らず、カニや他のエビ、さらにはカブトムシ等の昆虫飼育でも陥りやすい事なので、敢えてご紹介させていただきます。
生活していると何処からか蚊やハエが入ってきたり、場所によってはG成体が現れたりするのですが、この時水槽がある部屋で殺虫剤や防虫剤を使ったりすると水槽内のエビやカニ等の節足動物が死んでしまうというケースが多いです。
何故かというと、虫に効くように作られている薬なので、その親戚にあたるエビやカニにも効果があるのです。
中には水槽のある部屋で除菌やフレグランススプレーを使ったら弱ってしまった、死んでしまったという話もあります。
節足動物がいる水槽がある部屋でこれらのアイテムを使うのは控えるようにし、悲しい別れがないように害虫駆除や除菌、エチケットの方法も工夫していただければと思います。
9,スラウェシシュリンプの飼育に役立つアイテムについて
淡水エビだけど何処かマリンシュリンプの雰囲気を持つスラウェシシュリンプ達の飼育に何となく役立つアイテムをご紹介させていただきます。
①ウニの殻
最近ではウニの殻を漂白したアイテムも市販されているため、水槽に1つ入れるだけでも淡水なのに海感のあるレイアウトが完成します。
②ヒトデの骨格
「ヒトデに骨があるのか!?」と思われそうですが、実は強い骨を持っている種類がいます。
余談ですが、ヒトデは「棘皮動物」の仲間なのでウニやナマコと同じ仲間です。
③フジツボの骨格、サンゴの骨格
どちらも水槽のレイアウトに使えば最早言う事無いくらいマリンアクアリウム水槽の雰囲気を出すアイテムです。
フジツボの骨格は開いてる部分が隠れ家にもなりますし、物によっては薄紫色の殻が良い味を出してくれます。
サンゴの骨格も様々な形があり、脱皮のための重要な足場になったりヤギ系の骨格や枝サンゴ系の骨格だと上部にレイアウトの幅を伸ばせるのでその分エビ達の活動範囲も広がりがでて楽しい水景となります。
④虫メガネ
繁殖まで狙っている方は是非1つは持っていて欲しいアイテムです。
というのも、抱卵や孵化の前兆が分かりにくかったりめっちゃ小さい稚エビの観察は慣れない内は結構苦戦を強いられますのでその補助アイテムとして活用できます。
⑤ネット状の袋
サンゴ砂を濾過材として使いたい時に便利なのがこのアイテムです。
⑥竹炭
毎度お馴染みの竹炭シェルターです。水質浄化力も高く、マットな黒色は渋さを演出するだけでなく、スラウェシシュリンプのカラフルな体色を引き立ててくれます。
まとめ
今回はちょっと気難しいけど奇抜な美しさを誇るスラウェシシュリンプについて皆様にご紹介させていただきました。
その飼育難易度から飼育する方も少なくマイナーな種類となってしまっていますが、派手で美しい体色に隠された繊細な性質を受け入れ、飼育環境に気を遣ってあげられれば、誰でもその鮮やかでスタイリッシュな姿を楽しむ事ができるのです。
また、スラウェシシュリンプ達は常にいるような種類ではないため普段から目にしやすい他のエビ達より何処か特別感があり、見た目や飼育データの少なさからミステリアスな魅力に溢れています。