淡水ハオコゼの飼育 万一刺された時の対処法もご紹介!
と思った方もいると思います。
ハオコゼといえば、トゲがある海水魚で、
海の磯等にいて気付かずに触れてしまいチクリ…。
今回ご紹介する淡水に住む“淡水”ハオコゼ(別名・淡水カサゴ)も、
実際に背ビレに毒を持っているので、水槽のメンテナンス時など水槽内に手を入れる時には注意が必要です。
しかし一方で、実は彼らはとても人懐こい性格をしており、人が水槽に近付いただけで寄って来たりします。
その愛らしさは飼った人の特権とも言えます。
今回は、そんな危うい可愛さを持つ淡水ハオコゼの飼い方や特徴について、
また万一刺されてしまった時の対処法も合わせてご紹介してまいります!
淡水ハオコゼの特徴
インドネシアやフィリピン等の東南アジアの河口に生息しているといわれています。
「淡水」と付いていますが、実際には淡水と海水がぶつかっている「汽水」という水に生息しています。
大きさは最大10cm程ですが、成長がとても遅いため、小さな姿を長く見ていられるという魅力があります。
体色は黒〜褐色と銀色の迷彩柄をしています。
環境に合わせて体色の明暗を変えられるため、岩陰に隠れたりすると見つけづらいです。
背ビレに毒を持っているので、水槽のメンテナンス時など水槽内に手を入れる時には注意が必要です。
淡水ハオコゼ・餌は何を食べている?
自然下では小さなエビや小魚を食べます。
実は”ハオコゼ”とは「別の魚」!?
淡水ハオコゼは”ハオコゼ”と同じ「フサカサゴ科」ではありますが、
細かくみていくと「ネオベスピクラ属」というカテゴリーに分類されている、一属一種の珍しい魚です。
そういう事もあってか、淡水ハオコゼの名称以外に、「淡水カサゴ」とも呼ばれています。
淡水ハオコゼの簡単な飼育方法
水槽、水質、水温について
最大10cm程の魚ですが、飼育下ではそこまで育つ事は殆どないため、大きくなっても45cm水槽で飼育する事ができます。
水質は弱アルカリ性を好んでいますが、汽水魚のため、少なからず海水の恩恵を得ているので飼育水は海水の1/4〜1/2の塩分濃度が必要です。
水温は22〜28℃で飼育できます。
底砂
底砂は砂利や川砂でも良いのですが、水質をアルカリ性に傾ける作用のあるサンゴ砂がオススメです。
フィルター
投げ込み式フィルターやパワーフィルターでも飼育できますが、
強い水流はあまり好まないため、水流の強弱を調節できるタイプか弱めの水流を出すフィルターを用意する必要があります。
レイアウト
汽水のため、あまり水草は育たないので石を多様したレイアウトが主です。
様々な形や色があるので思うまま配置してみましょう。
水換え、掃除について
汚れ具合にもよりますが、週に一回、1/3〜1/2の量の水換えをします。
水道水は必ずカルキ抜きをしてください。
石についた汚れはタワシや歯ブラシで擦り落とします。
ガラス面についた汚れはスポンジで擦り落としますが、彼らは好奇心旺盛なため寄ってくる事があるので注意が必要です。
もしも刺されてしまったら?
掃除中などにチクリと刺されてしまった場合は、まず刺された箇所を洗浄します。
次に42〜45℃の温水に一時間以上患部を浸けます。
これは、カサゴ類の毒は熱で急速に分解するという性質を利用したものです。
淡水ハオコゼの毒は他の毒魚よりは弱いですが、傷みや腫れがそれでも引かない場合は病院へ行きましょう。
飼育に持っていると便利なアイテム!
取っ手付きガラス面掃除道具
今回のように毒を持つ魚や歯が鋭い魚の水槽掃除の時にかなり頼りになるアイテムです。
取っ手が付いているのであまり手を水槽に入れずに済みます。
小型水槽の場合はスポンジを長いピンセットで挟んだりすると同じように使えます。
サンゴの骨格や貝殻
海水魚のレイアウトに多用されますが、汽水の水槽に使う事もできます。
淡水ハオコゼの可愛い仕草
大きな胸ビレを使ってちょこちょこと泳いだりホバリングをしますが、大きな目でこちらの動きを追って、実際に追いかけて来ます。
彼らが威嚇する時は背ビレのトゲを立ててジッとします。(可愛いです)
掃除中の手に近付いて来るのは「刺しに来た」のではなく「何か面白いからもっと近くでみたい」という好奇心です。
慌てて手を引っ込めると「何でいなくなったの?」と見上げた後、残念そうに戻っていきます。
人慣れしやすいため、水槽に近付いただけで寄って来たり、注目されたいばかりにホバリングまでします。
まとめ
毒の背ビレで身を守っている淡水ハオコゼは汽水を用意できれば簡単に飼育ができますし、背ビレに触れなければ特に何の問題はありません。
むしろ彼らは本当に人によく慣れ、ピンセットやスポイトから餌をもらったりする程です。
小さくて可愛らしいく、ちょっぴりチクチクなミリタリーを是非ご自宅に迎え入れてみてはいかがでしょうか?