シクリッド王道アーリーの飼い方・育て方を徹底解説!

アクアリウム業界の大人気淡水魚であるアフリカンシクリッド。
まるで海水魚のような綺麗な見た目から、「飼ってみたい!」と思ったことがある方も多いことでしょう。
今回はそんなアフリカンシクリッドの中でもさらに王道、艶やかな青色が輝くアーリーについて、私自身の経験を踏まえつつまとめていきたいと思います。
綺麗な青色と、ヒレの黄色がマッチしていますね。
生息地・水質について

アーリーは、正式名称スキアエノクロミス・フライエリィと言います。
まず最初にアフリカンシクリッドが本来住む場所についてです。
彼らはアフリカのマラウィ湖原産の淡水魚で、水質はアルカリ性を好みます。
シクリッド以外でアルカリ性を好む淡水魚といえば、パファーなどのフグ類やプラティなどが代表的でしょう。
最も手っ取り早くアルカリ性に傾けることができるのは、アクアショップなどで売られている水質調整剤です。すぐに簡単に水質を整えることができます。
しかしこのような薬品は長期的な効果は得られないので、水槽立ち上げの時点でサンゴ砂やサンゴを用いたレイアウトにすることをお勧めします。
これらサンゴは、含まれている成分の効果で水質をアルカリに傾けてくれる効果があるため、水槽自体をシクリッド向けにすることができます。
ここで一つ注意ですが、アルカリ性の水槽を立ち上げる際に流木やソイルを用いたレイアウトはお勧めできません。これらには水質を弱酸性にするためです。
アフリカンシクリッドの種類について

青色のアーリーが有名ですが、マラウィ湖原産のアフリカンシクリッドにはその他にもいくつかの種類が存在します。
アーリーと同等の知名度でいえばカエルレウスが有名ですね。
カエルレウスは体全体が明るい黄色で、背びれが黒みがかっているのが特徴の魚です。
カエルレウスも一見海水魚のような見た目をしているので、「きれいな海水魚を飼ってみたいけど設備も大変だし値段もかかってできない…」と言う方にお勧めと言えるでしょう。
その他ではスノーホワイトシクリッド、ゴールデンゼブラシクリッド、カメレオンシクリッドなどがいます。

個人的な感想ですが、他の魚に比べて、アーリー含めアフリカンシクリッドは個体によって顔の特徴が異なります。
私が見てきた中でもイケメンな個体や、目が大きな個体など多種多様でしたので、種類間だけでなく同種間の中でも選ぶのが楽しい種類の熱帯魚になっていると思います。
寿命・大きさ・飼いやすさについて
寿命
アーリーの寿命は平均的には4年程度です。
最長では8年ほどと言う記録もあるそうですが、一般的な飼育下では4年程度とみて良いでしょう。
大きさ
体長は最大15cmほどにもなるため、体は小さい頃は45cmほどの水槽でも十分ですが、月日が流れるにつれて水槽サイズの拡大は避けられないでしょう。
後述しますが、アーリーは混泳が難しい熱帯魚ですので水槽のサイズは迷いどころですね
飼いやすさ
比較的丈夫ですので、ある程度飼育に慣れている方なら問題なく飼うことが可能です。
水替えなどは特に気を使うことなく他の熱帯魚と同じように行えば問題ないですが、厄介なのがフンによる汚れです。
アーリー含めアフリカンシクリッドはフンの量が多く、時には4~5cmくらいの長さのフンを大量にします。
そのため、水替えの際は水だけを交換するのではなく、サイフォン式の水替え用ポンプ※などで毎回フンを取り除くように心がけないと後々大変なことになります…。
単独飼育だけでも相当水を汚しますので、フンによる汚れは注意するべきポイントです。
サイフォン式の水換え用ポンプとは?
これは灯油の給油などにも使われるサイフォンの原理を用いたポンプです。
水槽と排水用バケツが置かれてる高さの違いを利用して電気無しで自動的に排水ができます。
筆者が使っているのは「水作 プロホースエクストラ M」です。
同種、異種との混泳は気性が荒いためNG

アーリーは基本的には混泳に向いていません。
隠れ家にいることが大好きな彼らですが、その近くに他の魚がいるとしつこく追いかけまわします。
繁殖期には隠れ家の周りの小石やサンゴ砂を自分で整地し、円形のくぼみを作ります。
繁殖期は時に気性が荒いので、混泳は避けた方が良いでしょう。
私の飼育しているアーリーも気が強く、最初の頃に試しにエビを入れましたが捕食され、他の魚はボロボロにされてしまいました(すぐに救出したので今は元気です)。
混泳は個体の性格によって成功したりしなかったりがありますが、アーリーの混泳は特に注意が必要でしょう。
大型水槽にアフリカンシクリッドを10匹以上飼うような飼育環境であれば成功している例もあるようです。
しかし成魚になっていくにつれ上下関係ができてしまうと一気に均衡が崩れる可能性もあります。
私の飼育しているアーリーの紹介!エサは?

筆者自身が飼育しているアーリについての紹介です!
私のアーリーは今のところ体長が10cmほどまで成長しています。
アクアリウムショップで購入した時は大体5~6cm程度だったのですくすく育っているところですね。
私の家にいるアーリーはエサの入っている袋を覚えているので、それが見えると元気に隠れ家から飛び出してきます。
口のサイズに対しては小さめのエサをあげているのですが、なぜか一粒ずつ餌を口に入れ、水中でもぐもぐしています(笑)そこがまた可愛いポイントです。
エサは基本的に何でも食べますが、アフリカンシクリッド用の人工飼料をあげるとよく食べます。小さいうちは少し砕いてあげるといいです。
これまで飼育してきた熱帯魚の中では一番懐いているように感じるので、水替えなど大変なこともありますが楽しく飼育しています!
しかし困ったことに、この子は本当に気性が荒いです。
壁に張り付いているフネアマ貝すら食べようとしていましたし、一時期は新しく入れた水温計に攻撃していたこともありました(割れると危ないので一応撤去しました)。
そのため今のところは45cm水槽での単独飼育をしていますが、いずれはもう少し大きめの水槽に変更しようと思っています。
ちなみに写真の水草は、カボンバ(緑)とレッド ルドヴィジア(赤)の水中葉です。
まとめ
いかがでしたでしょうか、アーリーについて基本的なことをまとめました。
飼育環境さえ合えば体も丈夫で飼いやすい熱帯魚です。
特にサンゴレイアウトを用いた水槽に入れればまるで海水水槽のような見た目になるため、レイアウトを工夫することでアーリー本来の美しさを引き立てることができます。
価格も1000円~1500円くらいが相場ですので、比較的手の出しやすい熱帯魚であるといえますね。
アーリーを初めて飼育された方は、ここにまとめたことを参考にレイアウト等工夫しつつ飼育をお楽しみください!