ラスボラ・ヘテロモルファとは?

分類: コイ目コイ科トリゴノスティグマ属
学名:Trigonostigma heteromorpha
原産地:タイ南部、マレーシア、インドネシア:スマトラ島
別名;トリゴノスティグマ・ヘテロモルファ
見た目・特徴
ラスボラ・ヘテロモルファは、上記で述べた通りコイ目コイ科トリゴノスティグマ属で「ラスボラ・エスペイ」の仲間です。
「ラスボラ・エスペイ」と若干姿形は似ていますがヘテロモルファのほうが体高は高いです。
以前までは、「ラスボラ」と言えばヘテロモルファを示していたぐらいなので、ラスボラの中で代表種と言える種類になります。
コイ目コイ科ですが、見た目はコイに全く似ていないので初めての方は驚かれるかもしれません。
そして、オレンジの体色にバチのような黒い模様が入り渋いですがそれがまたとてもいい美しさです。
水質が弱酸性で飼育するとさらに発色がよくなり美しさが増します。
そして、1999年に「Rasbora(ラスボラ)属」から「Trigonostigma(トリゴノスティグマ)属」へ学名が変更されましたが現在でも多くの人が「ラスボラ属」と思ってしまっているので注意です。
筆者も以前まで変更されたことを知りませんでした。水草レイアウトでもよく水槽に入れられる熱帯魚で水草との相性も良く、他の魚にも危害も加えなく、丈夫なのでとても飼育がしやすい種類です。
寿命
約2~5年
ストレスなどで1~2年ほどでなくなってしまう個体もいますが飼育者がしっかり注意して環境を整えてあげれば約5年ほど飼育することが可能な個体もいます。
体長
最大4cm
どの魚にも言えることですが、水槽のサイズによって体の大きさも変わります。
飼育環境について

必要な器具
・水槽
→60cm以上がおすすめです。
60cm水槽では40匹ぐらいが目安だと思います。
・フィルター
→水槽の規格に合ったものを使用してください。
投げ込み、外部式など何でも大丈夫です。その中でも筆者は、一番濾過能力が高い外部式フィルターを使用しています。
・観賞魚用ヒーター
→水温固定式、水温調節式どちらでも大丈夫です。筆者は、魚病の治療のことなどのちのことを考え水温調節式のものを使用しています。
・カルキ抜き
→観賞魚用のものであればどれでも大丈夫です。
・餌
→フレーク状や粒状、冷凍赤虫など…
筆者は、キョーリンさんから販売している「ネオプロス」や「冷凍赤虫」を与えています。「ネオプロス」は、安心安全の国産で食いつきもよくかつ、何といっても水が汚れにくいのでとてもおすすめです。フレーク状のエサを与える際には指ですりつぶしながら与えると食べやすい大きさになるのでいいですよ!
・底床
→ソイルや砂なんでも大丈夫です。
筆者は、水草レイアウトをしている水槽に入れているのでソイルを使用していますソイルでしたら水質も弱酸性になり上記で述べたように発色もよくなるのでおすすめです。
・照明(ライト)
→あってもなくても大丈夫ですが観賞をするときや水草をレイアウトする際には用意したほうがいいです。
水質
水温:22~28度
一般的な熱帯魚と変わらなく平均的な水温になります。
冬は、ヒーターがあるので大丈夫ですが夏場はかなり水温が上がってしまいますのでファンや換気、クーラーを使用するなど水温の高温対策を行ったほうがいいです。
pH:弱酸性~中性
一般的なpHですが水質変化に敏感なので水槽内に残餌や排泄物がたまらないように注意してください。
その他
遊泳層は、中層~上層になります。
複数匹で飼育するとテトラと同じよう群れで泳ぐのでとても綺麗です。
飼育上の注意
温和な性格なので基本的に混泳しても大丈夫ですが、水質の変化に弱いので水槽内の残餌や排泄物などの蓄積物を貯めないよう、換水を怠らないように注意したほうがいいです。
飼育をしていての感想
水草レイアウト水槽で飼育しているのですがとても綺麗で水質が弱酸性でもありヘテロモルファとの相性がよく発色がよくより一層綺麗になりとても美しい魚です。
性格も温和で混泳させる魚も選ばず、水草レイアウトのタンクメーカーでもあるオトシンクルスやミナミ、ヤマトヌマエビとも混泳ができるので安心です。価格も安く基本的にどこでも販売していますので気になったら近くのアクアショップやホームセンターで購入し飼育してみてください。
キンセン・ラスボラとは?

分類: コイ目コイ科ラスボラ属
こちらは、ラスボラ・ヘテロモルファの「トリゴノスティグマ属」違い「ラスボラ属」になります。どちらも、ラスボラなのにややこしいです(笑)
学名:Rasbora borapetensis
原産地:タイ~マレーシア
アジアの広範囲に分布しており、水生植物が多く流れの穏やかな浅瀬の川などに生息しているが、適応範囲が広いため流れのはやい環境にも適応ができ生息が可能です。
別名;金線ラスボラ、レッドテール・ラスボラ
見た目・特徴
細身の体で名前の通り金色のラインが入り、中央には黒色のラインがそして、尾鰭の根元に赤い模様が入っています。
水槽内に入れるとそこまで派手ではないですがその中にも美しさがあり、複数匹入れて群れで泳がすと金色のラインが水槽の照明に当たり反射しとてもきれいになります。
こちらも、コイ目コイ科ですが見た目はコイに全く似ていません。ラスボラの仲間でポピュラーな種類で金額も安く販売しているショップも多いので購入しやすいです。性格も温和で、水質も適応する幅が広く、丈夫なことから飼育がしやすい種類になります。
雌雄の判別は、オスのほうが体色が派手で大きさはやや小ぶりに対してメスは丸みをおび、比較的大きめです。
寿命
約3年
体長
5cm程度
飼育環境について

必要な器具
・水槽
→60cmをおすすめします。
60cm水槽であれば20~30匹ぐらいが目安です。
・フィルター
→投げ込み、外部など水槽の規格に合ったものであればなんでも大丈夫です。
・観賞魚用ヒーター
→水温固定式、水温調節式どちらでも大丈夫です。
・カルキ抜き
→観賞魚用のものであればなんでも大丈夫です。浄水器がある場合はなくても大丈夫です。
・餌
→フレーク状や粒状、赤虫、イトミミズ何でも食べ好き嫌いがないのでどれでも大丈夫です。筆者は、キョーリンさんから販売している「ネオプロス」と「冷凍赤虫」を与えています。
・底床
→砂、ソイルなんでも大丈夫です。
筆者は、どちらも使用していますが魚には変わりはないです。
・照明(ライト)
→観賞をする際や水草レイアウトする際にはあったほうがいいです。
水質
水温:22~26度
一般的な熱帯魚と同じ水温なので、うるさくなく混泳もしやすいです。
pH:弱酸性~中性
産卵
水槽内に、水草を敷き詰め成熟したペアを投入するとばらまくように産卵します。
稚魚には、インフゾリアやブラインシュリンプ、大体大きくなったら粒が小さい粉のような稚魚用の人工飼料を与えると栄養バランスはもちろん、手間やコストも省けます。
飼育上の注意
基本的には丈夫な種類ですが、環境の変化により白点病やコショウ病にかかってしまうので注意です。
そのようなときには、市販のアグテンなどの魚病薬を使用するのはもちろんですが、まずは水温を28~30度くらいまで上げましょう。長期間でなければ魚は死なないのでご安心をしてください。
水温を上げる理由は、2つありそれはライフサイクルを早めるため、白点病原虫であるウマノカイセンチュウ(ウオノカイセンチュウ)が高水温に弱いからです。白点病原虫は魚表面に付着しているときより水中に浮遊、仔虫の時のほうが薬に効きやすいからです。
飼育をしていての感想
個体自体には、他の魚のような派手さはないですがその中でも落ち着いた美しさがあります。
複数匹で飼育すると群れを作り泳ぐので水族館によくいるイワシのようとても綺麗な姿を出してくれます。
価格も安く、丈夫で飼育環境に幅も広いので多くの方におすすめしたい種類です。